〔Ⅱ〕 法人税制 改正のポイント
1 雇用促進税制の創設(所得税・法人税・法人住民税・個人住民税)
雇用の維持・増加を図り、それによって経済成長を推進することは、新成長戦略の一つの柱です。税制面でも、現下の厳しい雇用情勢を踏まえ、出来る限りの支援措置を講じる必要があります。
そこで、今回の税制整備法により雇用の受け皿となる成長企業を支援するために、雇用を一定以上増やした企業に対する税制上の優遇措置が創設されました(所得税についても同様の改正が行われました)。(措法10の6、42の12、68の15の2)
① 改正の概要【適用期間】3年間(平成25年度末まで)
その年度中に従業員のうち雇用保険の一般被保険者の数を10%以上かつ5人以上(中小企業者等は2人以上)増加させる等の要件を満たす事業主について、増加1人当たり20万円の税額控除ができる制度が創設されました。
② 制度の概要
【税額控除額】 増加した雇用保険の一般被保険者の数×20万円
※控除限度額は、中小企業者等は法人税額の20%(中小企業者等以外は10%)
《適用期日》
平成23年4月1日~平成26年3月31日までに開始する各事業年度について適用されます。
《参考》
上記税制改正に伴い地方税においても公共職業安定所の長に雇用促進計画の届出を行った中小企業者等が、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度において、当該事業年度末の従業員のうち雇用保険一般被保険者の数が前事業年度末に比して10%以上、かつ、2人以上増加したこと等の公共職業安定所の長の確認を受けた場合には、一定の要件の下、その事業年度の法人税額から、増加した雇用保険一般被保険者の数に20万円を乗じた金額を控除できる措置が法人住民税に適用されます。(地法附8⑤)
2 グリーン投資減税の創設(所得税・法人税・法人住民税・事業税)
地球温暖化問題への対応が重要課題となる中、先進的な技術力を有する我が国において、環境分野は大きな成長が見込まれる有望な分野の一つです。我が国の環境・エネルギー技術の開発を後押しすることで経済成長につなげ、また、地球温暖化問題に対応していくため、先進的な低炭素・省エネ設備への投資に対し、税制上の優遇措置が講じられました。
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