ますます高度化・複雑化していく中国税務・会計の分野を485のQ＆Aで徹底解説。
日中相互理解のための両国の税制等のポイントを押さえた必携の書。

第1章　概説
第1節　中国の法令とのつきあい方
第2節　中国への進出形態
第3節　外商投資企業の比較
第4節　外商投資企業の機関
第5節　中国の会社の特徴
第6節　投資性公司、管理性公司、商業企業
第7節　会社設立の手続
第8節　貿易管理
第9節　中国固有の制度

第2章　国際税務の基礎
第1節　日中税法の国際比較
第2節　中国税法と国際課税
第3節　国際課税の基礎概念
第4節　国際的二重課税と租税条約

第3章　日中両国の税制改正と日本親会社の税務
第1節　中国企業所得税
第2節　平成21年度税制改正と外国税額控除制度
第3節　外国子会社配当益金不算入制度
第4節　中国子会社と受取配当益金不算入制度の問題
第5節　非居住者外国企業への課税強化
第6節　駐在員事務所課税に関する問題
第7節　タックス・ヘイブンに対する規制
第8節　外国子会社合算課税（タックス・ヘイブン対策税制）

第4章　外貨取引と税務
第1節　中国の外貨管理制度の概要
第2節　外貨預金口座
第3節　資本項目の外貨管理
第4節　経常項目－輸出入代金の決済
第5節　貿易外取引の送金と税務証明

第5章　中国現地法人の会計
第1節　中国における会計基準
第2節　会計法と会計組織
第3節　会計報告と監査
第4節　棚卸資産の会計と原価計算
第5節　固定資産の会計
第6節　外貨建取引
第7節　利益処分、会計上の修正、税効果会計

第6章　中国現地法人の税務（企業所得税）
第1節　2008年税制改正と企業所得税の概要
第2節　確定申告書と附属明細表
第3節　優遇税制
第4節　収益の税務
第5節　費用（税前控除）の税務
第6節　資産の税務
第7節　資産損失と引当金の税務
第8節　徴収管理

第7章　個人所得税
第1節　日本の所得税
第2節　中国の個人所得税
第3節　中国への出張者と出向者
第4節　中国での税額計算
第5節　賞与の税額計算と確定申告
第6節　役員及び高級管理職に対する課税問題
第7節　退職所得問題
第8節　中国人・華僑に関する問題
第9節　日本及び中国の外国税額控除
第10節　恒久的施設（PE)問題
第11節　留守宅手当の問題
第12節　そのほか

第8章　増値税・営業税・消費税
第1節　日本の消費税と中国流通税の比較
第2節　増値税と営業税の課税対象の区分
第3節　課税・非課税・免税・0％税率
第4節　日本の簡易課税制度と中国の小規模納税者制度
第5節　増値税専用発票とその他の発票
第6節　増値税納税義務の発生時期と税額の査定
第7節　仕入税額控除
第8節　増値税と営業税の仕入税額控除問題
第9節　輸出税額還付の問題
第10節　営業税
第11節　営業税から増値税改革

第9章　移転価格税制
第1節　総論
第2節　特別納税調整実施弁法
第3節　中国の移転価格税制
第4節　企業年度関連取引報告表同時文書
第5節　企業年度関連取引報告表の作成
第6節　移転価格同時文書
第7節　移転価格算定方法
第8節　よくあ質問

第10章　移転価格調査
第1節　総論
第2節　移転価格調査の実際
第3節　追跡管理制度
第4節　移転価格調整における論点（中国の実情に基づく規制）
第5節　相互協議
第6節　事前確認（APA)
第7節　コストシェアリング契約

第11章　組織再編税制
第1節　組織再編税制とは
第2節　再編通知と再編管理弁法
第3節　クロスボーダー取引
第4節　清算所得課税
第5節　そのほか

工藤　敏彦（くどう　としひこ）
公認会計士・税理士
1960年、北海道生まれ。1983年に一橋大学経済学部卒業後、(株)東芝香港駐在、進学塾啓明舎勤務を経て、KPMGセンチュリー監査法人（現 新日本監査法人及びあずさ監査法人）に入社。1995年よりKPMG上海事務所の初代日本人駐在員として進出日系企業のサポート業務に従事し、1999年からはKPMG税理士法人にて国際税務関連業務に携わる。
2001年に日本租税研究協会税制調査団員として中国国家税務総局と意見交換。以来10年超にわたり、中国各地において現場の移転価格調査対応に豊富な経験を有する。2008年から3年間、東京国税局所轄税務職員向け研修講師（中国の税務・会計）。
現在はアクタス税理士法人アドバイザー。
＜主な著作＞
「中国企業所得税法及び実施条例の解説」月刊・国際税務（2008年2～4月号）、「中国特別納税調整実施弁法と実務対応」月刊・国際税務（2009年4～6月号）、「海外進出企業のための移転価格税制の実例と対策」（共著、中央経済社）、「中国進出企業経営戦略ガイドブック」（共著、明日香出版社）、「中国投資ビジネスガイドブック」（共著、NNA）など多数。