公開日: 2016/03/14
文字サイズ

平成21年度税制改正(国際課税の税制)

筆者:

 

税制改正情報へ戻る

〔Ⅴ〕 国際課税の税制 改正のポイント

1 外国子会社配当益金不算入制度の創設(法法23の2、措法40の4、66の6)

-- 海外子会社利益の国内還流の障害を取り除く国際租税改革--
国際展開する日本企業が、税制に左右されずに、海外子会社の利益を必要な時期に必要な金額を国内へ戻すことが可能となるような国際租税改革が図られました。
改正前 わが国は、国際的二重課税排 除の方法として、海外子会社 利益の国内からの配当につい て、わが国で課税しつつ、海 外で支払った税額を控除して いる。 全世界 所得方式 + 外国税額 控除制度改正後 『海外市場の獲得→国内への資金還流→国内 でのイノベーション』の好循環を構築するため、 日本企業が海外子会社利益を国内還流させる際 の税制上の障害を取り除く国際租税改革を図る。 具体的には、海外子会社からの配当について、 多くの先進国と同様に、外国税額控除制度から 国外所得免除方式(国外で生じた所得について は海外での課税に委ねることとし、わが国では 課税しない方法をいう。)に変更する(恒久措 置)。

問題点
海外子会社利益を国内に配当する際、日本との法人税率差分の課税コストや外国税額控除制度の煩雑さ等を一因として、海外子会社利益の内部留保が急増。長期に亘って海外に資金が留保されると、コストセンターであると同時にわが国成長の源である研究開発や雇用が国外へ出て行ってしまう懸念がある。

【参考】 国際租税制度の簡素化にも資することになります。

① この方式に移行しても、基本的には、従来の制度で課税されていない海外留保所得を非課税で還流するだけであり、財政への悪影響はありません。

② 国内に還流される利益が、設備投資・研究開発・雇用などの幅広く多様な分野で用いられると、わが国経済の活力の向上につながることが期待されます。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

 

税制改正情報へ戻る

〔Ⅴ〕 国際課税の税制 改正のポイント

1 外国子会社配当益金不算入制度の創設(法法23の2、措法40の4、66の6)

-- 海外子会社利益の国内還流の障害を取り除く国際租税改革--
国際展開する日本企業が、税制に左右されずに、海外子会社の利益を必要な時期に必要な金額を国内へ戻すことが可能となるような国際租税改革が図られました。
改正前 わが国は、国際的二重課税排 除の方法として、海外子会社 利益の国内からの配当につい て、わが国で課税しつつ、海 外で支払った税額を控除して いる。 全世界 所得方式 + 外国税額 控除制度改正後 『海外市場の獲得→国内への資金還流→国内 でのイノベーション』の好循環を構築するため、 日本企業が海外子会社利益を国内還流させる際 の税制上の障害を取り除く国際租税改革を図る。 具体的には、海外子会社からの配当について、 多くの先進国と同様に、外国税額控除制度から 国外所得免除方式(国外で生じた所得について は海外での課税に委ねることとし、わが国では 課税しない方法をいう。)に変更する(恒久措 置)。

問題点
海外子会社利益を国内に配当する際、日本との法人税率差分の課税コストや外国税額控除制度の煩雑さ等を一因として、海外子会社利益の内部留保が急増。長期に亘って海外に資金が留保されると、コストセンターであると同時にわが国成長の源である研究開発や雇用が国外へ出て行ってしまう懸念がある。

【参考】 国際租税制度の簡素化にも資することになります。

① この方式に移行しても、基本的には、従来の制度で課税されていない海外留保所得を非課税で還流するだけであり、財政への悪影響はありません。

② 国内に還流される利益が、設備投資・研究開発・雇用などの幅広く多様な分野で用いられると、わが国経済の活力の向上につながることが期待されます。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

メルマガ

メールマガジン購読をご希望の方は以下に登録してください。

#
#