本稿では、前回より法曹の中でも特に裁判所に焦点を当てて分析を行っているが、今回からは、税務訴訟における裁判所の価値判断(判断の根底にある価値基準)について考えてみたい。

-Question-
宛先を間違えて個人情報が含まれたメールやファックスを送信するといった「誤操作」が個人情報漏えいの原因として一番多いと聞きました。そのような誤送信を防止するために、会社としてはどのような対策を講じればよいでしょうか。

法定相続分を超えて権利の承継があった場合、当該相続人と第三者との間で優劣の問題が生じることがある。改正後民法899条の2は、このような場合の相続人と第三者との関係を、登記・登録・債務者に対する通知等の対抗要件の先後により決するとしたものである。

税務訴訟における裁判所の役割は何であろうか。これに一言で答えるとすれば、裁判所の役割は、「課税庁と納税者間の争いに対する最終的な判断を行うこと」である。
本連載は、税務争訟に必要な法曹マインドを解説するものであるが、この法曹マインドを理解する上で最も重要なのは、最終権者たる裁判所(裁判官)の考え方を理解することであると言っても過言ではない。
そこで、【第3回】以降は、法曹の中でも特に裁判所に焦点を当て、税務訴訟における裁判所の役割、価値判断、さらには事実認定や法律解釈の傾向等を順次分析してみたい。

-Question-
自社でも顧客情報の漏えいを防ぐ施策を検討していますが、他社で発生した様々な漏えい事故を調べるにつれて、何から始めればよいか分からず、途方にくれてしまいます。漏えい防止の取組みにあたってポイントとなる事項を教えていただけますか。

母は、父の死後、しばらく自宅で一人暮らしをしていましたが、認知症の程度がひどくなったため自宅を出て、老人ホームに入居することを検討しています。私は、母の成年後見人に選任され、日常の世話も含めて対応していますが、母の預貯金も目減りして、老人ホームに要する費用をどのように確保するか考えています。
そこで、次のような方法を考えていますが、法律上どのような問題がありますか。
① 空き家となる母名義の土地と建物を売却する
② 空き家となる母名義の土地と建物を担保に融資を受ける
また、母の相続発生後、相続した空き家を処分する場合の税務上の留意点はありますか。

持ち戻し免除の意思表示が推定されるということは、被相続人が現実には何の意思表示もしていなければ、持ち戻し免除の意思表示があったと扱われるということである。現行法では、「持ち戻し免除の意思表示があったこと」について、受益者側に立証責任があるが、改正後民法では受益者以外の相続人に「持ち戻し免除の意思表示がなかったこと」の立証責任があるということになる。

現行法においては、主債務者や債権者による保証人への情報提供義務が定められておらず、債権者の財産状況や借入れ状況等を正確に把握しないまま保証人となってしまうケースや、主債務者が履行遅滞に陥っているにも関わらず、保証人への情報提供がないため遅延損害金が膨らんでしまうというケースがあった。
改正法では、これらの問題点を解消するために、次の3段階において、主債務者や債権者による保証人への情報提供義務を定めた。

【第1回】において、税理士は経済的実質を、法曹は法律的実質を重視しているのではないかという問題提起を行った。では、肝心の課税庁はどのようなスタンスなのであろうか。
課税庁は、租税法律主義(憲法第84条)に基づき、あくまで「租税法」という法律を前提に課税処分等を行うことから、究極においては法律的実質に基づき実務運用を行うことにはなるものの、現実には法律的実質一辺倒というよりはむしろ経済的実質、さらにいえば納税者の実情を重視した処理を行っている例も多くみられるところである。

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