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「統括官、さっきから何を読んでいるのですか?」
浅田調査官は自席に座ったまま、中尾統括官に尋ねる。
中尾統括官は顔を上げて、苦笑いをする。
「・・・昔の税制調査会の答申を読んでいるのだが・・・」
中尾統括官は、コピーされた税制調査会の答申を浅田調査官に見せる。
「必要経費と家事費について・・・ですか・・・」

ラグビーワールドカップで日本中が熱を帯びる中、その準決勝の日に筆を進めています。
日本代表のリーチ・マイケル主将の「One Team」とともに、ラグビーの精神論を語る上で「One for All, All for One」という言葉をよく耳にします。
「1人はチームのために、チームは1人のために」という解釈がされていますが、実はフランスの作家である、アレキサンドル・デュマの小説「三銃士」の中で、主人公とその仲間の三銃士が発した誓いの言葉として出てきます。
諸説ありますが、「1人はチームのために、チームは1つの目的のために」が本来の意味だそうです。
そう考えると、ラグビーはグラウンドで闘う15名の選手一人一人に役割があります。
一人一人がその役割を果たすことで1つの目的である「勝利」を掴む、そう解釈してもよいのかもしれませんね。

所得課税第三部門にある壁時計は、午前9時10分を指している。
中尾統括官は、机の上に積んである確定申告書を見ながら、調査対象の選定を行っている。
「これ・・・どうしましょう?」
浅田調査官は、右手にゆうメールを握っている。
「?」
中尾統括官は、浅田調査官の顔を見る。
「なんだい・・・そのゆうメールは?」
中尾統括官は怪訝そうに、尋ねる。
「返信用の・・・ゆうメールです・・・」
浅田調査官は、そのゆうメールを中尾統括官の机の上に置く。

《編集部レポート》 プロフェッションジャーナル、TAINS6と連携へ

筆者:Profession Journal 編集部

プロフェッションジャーナルは、2019年10月30日より一般社団法人日税連税法データベースが運営するTAINS6のシステムに組み込まれることとなり、TAINS6からの検索が可能となった。
裁判例や裁決例のデータベースとして、税理士実務になくてはならないTAINS6だが、このたびTAINSの検索の外部連携先として弊誌が加えられることが、第46回日税連公開研究討論会の会場で公表されていた。

未曽有の人材不足に直面し、そもそも採用の本来の目的を忘れていることはないでしょうか。
「面接時に見込んだ能力で、最高のパフォーマンスを仕事で発揮してもらうこと」
これが採用の本来の目的のはずなのに、どうも採用ばかりに躍起になってしまって、本末転倒の状態になってしまってはいませんか?
さらに、採用した社員がただ単に個のパフォーマンスのみを追求するような組織風土では、そもそも組織である必要すらありません。
組織とは様々な個性のある人達が、たった1つの目的を達成するために力を合わせるから「組織」というのではないでしょうか。

「・・・ところで、昨日、納税者から問い合わせがあったのですが・・・」
浅田調査官は急にメモ書き用紙をポケットから取り出して尋ねる。
「・・・同族会社の役員甲が退職することになって、これまで契約者を会社、被保険者を役員甲、死亡保険金受取人を会社とする終身保険に加入していたのですが、これを役員甲の退職金の一部として、現物支給(名義変更)するということなのです・・・」
浅田調査官は、一枚目のメモ書きを中尾統括官に見せる。

ところで、現在、先生の事務所の人手は足りていますか?
間違いなく言えることは、今までの採用戦略ではなかなか人を採用できないということです。
では、どのような戦略を取るべきか。
1つは「事業戦略」を見直すことで「組織戦略」を変更すること。つまり、既存の事業を見直し、人手に左右されないビジネスモデルを構築することです。

「そうか・・・」
中尾統括官は、昼休みに、新聞を読みながら頷く。
「何を熱心に読んでいるのですか?」
爪楊枝をくわえながら、浅田調査官は、新聞を覗く。
「ペットの保険・・・ですか・・・」
浅田調査官は中尾統括官の背後からつぶやく。

おそらく先生方もご存知でしょうし、私が大好きで尊敬する「マネジメントの父」と呼ばれるピーター・ドラッカー博士の著書『ポスト資本主義社会』より、上記の文章を引用させていただきました。
引用文からわかるとおり、今回のテーマは「組織論」、その中でも「リーダーシップ」についてお話させていただきます。

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