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「中尾統括官・・・新型コロナウイルスの影響で、今後の税務調査は、原則、オンラインになると思うのですが・・・」
浅田調査官は箸を持ちながら、中尾統括官に言う。
税務署の近くの蕎麦屋で、2人は対面ではなく、横並びで蕎麦を食べている。2日前まで休業していた蕎麦屋には、客は数人しかいない。新型コロナウイルスが騒がれる前は、お昼時には多くの客で店の中はごった返していた。
「なかなか客足は・・・元に戻りませんね・・・」
浅田調査官は、店の中をキョロキョロと見回している。

前回、銀行系代理店が通達改正後に有配当終身保険を積極的に販売していることをご紹介しましたが、これ以外にも同じ終身保険で優位性のある商品があります。
それは、「外貨建終身保険」です。
外貨建商品の場合、円建商品とは違い、保険業法上、契約者に対して約束する運用利回りである予定利率を決める際、標準利率(本稿執筆時点:0.25%)の影響を受けないため、保険会社の財務体力に委ねられています。

「10万円か・・・」
浅田調査官はそうつぶやくと、振り返って中尾統括官を見る。
中尾統括官は毎月の事務計画の策定で、電卓を叩いている。
「統括官。」
浅田調査官が、声をかける。
「・・・」
しばらくして、中尾統括官は、顔を上げる。

今回のコロナ禍のように、世の中いつ災害が起こるかわかりません。同じように、高齢化に伴い、いつ認知症状態になるかもわかりません。
自筆証書遺言のリスクは「どこに保管されているのか」、また「その遺言書が最後に書かれた遺言書かどうか」がわからない点にあります。

ご存知のとおり、2019年6月28日に通達が発遣されて以降、ご多聞に漏れず、節税商品を中心に販売していた保険会社、募集人の方々は相当の苦戦を強いられ、法人保険マーケットの規模は年換算保険料ベースで約80%減少したと聞き及んでいます。
このような状況の中でも、依然として注目されている法人向け商品は、当然ながら新税制ルールに則した定期保険であり、その代表が保険料を40%損金算入するために最高返戻率を85%手前に抑えた課税の繰り延べ商品です。

「しかし・・・大変なことになったな・・・」
中尾統括官は、新聞を見ながら、深くため息をつく。
浅田調査官は、机上にある書類を神妙な顔つきで整理している。
「こんな時に・・・税務調査などできませんよね・・・」
浅田調査官は、机の隅に積まれている確定申告書を横目で見ながら、つぶやく。

この連載『老コンサルタントが出会った『問題の多い相続』のお話』は昨年、ほぼひと月に1回のペースで順調に寄稿していたのですが、実は昨年秋から今年1月にかけて大きな相続案件に携わっており、大変ご無沙汰しておりました。
その仕事が片づきホッとしたところで、連載再開にむけて、過去にご紹介したエピソードを読み返してみました。すると、これらの案件のうち、その後の二次相続対策に頭を悩ませているものが複数あることに気がつきました(しかも上記案件の忙しさもあって手つかずの状態です・・・)。

「そうか・・・とうとう税務職員も新型コロナウイルスに罹ったか・・・」
中尾統括官は、新聞を読みながら、深くため息をつく。
「この確定申告の忙しい時期に・・・」
中尾統括官の机の上には、無造作に白いマスクが置かれている。
「ずっとマスクをしていると息苦しくて、仕事ができないよ。」
傍らでマスクをしている浅田調査官に、中尾統括官は、マスクを外している釈明をする。

いよいよ最終回となりました。
今まで本連載をお読みいただき、感謝申し上げます。
そしてこのような機会を提供いただいた、株式会社プロフェッションネットワークの関係各位に深く御礼申し上げます。
まだまだ皆さんにお伝えしたいことは尽きませんが、一旦これにて最終回とさせていただきます。
この最終回で最後にお伝えしたいこと、それは営業マンに必須の条件のみならず、1人の人間として人生を謳歌するために大切にしたい「情熱」についてです。

「こんな改正は・・・当然行われるべきだ。」
中尾統括官は、「令和2年度税制改正大綱」を見ながらうなずく。
「不動産所得をマイナスにして、他の所得と損益通算をするというスキームは、昔からいろいろと行われていたからな・・・」
中尾統括官はつぶやく。

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