Profession Journal » 読み物

「これって、おかしくありませんか?」
平成28年分の確定申告書である。
「・・・」
中尾統括官は渡された確定申告書をみる。
「この申告書は・・・措置法26条(社会保険診療報酬の所得計算の特例)を適用しているみたいだけど・・・何か・・・計算間違いでもあるのかい?」
中尾統括官が尋ねる。

海外勤務者にとっての楽しみの1つが、赴任先の国や周辺国に旅行できる機会が増えることではないかと思います。
インターネットの時代になっても、外国の文物を直接見聞する機会に恵まれるのはとても価値があることです。旅行先での写真をフェイスブックやインスタグラムで知り合いと共有するという人は少なくないと思いますが、社内にも面白い土産話を持ち帰ってくれるなど、その国で事業をしていることについて社内で肯定的に共感するというプラスの効果が期待できます。

「統括官、ビットコインって、知っていますか?」
昼休みに、浅田調査官は中尾統括官の席にやって来て尋ねる。
「・・・ビットコイン?・・・ああ、仮想通貨のかい?」
食後、いつものように口に爪楊枝をくわえている中尾統括官は、浅田調査官の顔を見る。

連載第7回目は、昨今無視できない「近代史」について、海外勤務者が赴任先で生活する際に身につけておくべき考え方と、無用な軋轢に対峙するために求められる「図太さ」とでもいうべき資質についてお話します。
振り返れば1970年代の東南アジアでも、当時の田中首相が外遊中に訪問先の国々で反日デモに遭うという場面がありましたが、2000年以降は特に東アジア諸国における海外勤務者にとって、現地で発生する各種の反日行動にどう対応するかが重要な課題になってきています。

「・・・中尾統括官。」
中尾統括官が顔を上げると、浅田調査官が机の前に立っている。
「あの・・・実はちょっと・・・質問が・・・」
浅田調査官は遠慮がちに中尾統括官の顔を覗く。浅田調査官は2ヶ月前に、税務大学校の「専科研修」から帰ってきたばかりである。
「質問・・・?」
中尾統括官は怪訝そうに浅田調査官を見る。
「ええ・・・税理士からの質問なのですが。・・・かまいませんか?」
そう言うと、浅田調査官はメモ用紙をポケットから取り出して、説明を始める。
「子供の土地の上に母親が賃貸マンションを建設したのですが、その場合の地代の支払いについての質問なのです。」
中尾統括官は、黙って聞いている。

日本税理士会連合会は租税教育の一環として、大学における租税法に関する教育・研究活動を助成するため、平成7年度より各大学において寄附講座を開講している。

連載第6回目は、海外業務における「リスク管理」の考え方と、それでも発生する「トラブルへの対応」が重要である、という視点についてお話します。
よく「リスク」とは「不確実性」のことであり、それを「危険」と同一視するのは間違いだ、という話を耳にされると思いますが、海外勤務など実務の最前線にいる人間にとっては、往々にして不確実性がトラブルの元になるものです。
今回は「不確実性」が「危険因子」になることを十分に意識して議論を進めたいと思います。

「統括官・・・この判決、少し納税者に酷な気がするんですけど・・・どう思われますか?」
谷垣調査官は立ち話のなか、ふと思い出して最高裁平成21.12.10判決の判決文を見せた。
「何が酷だって?」
田中統括官は、谷垣調査官の差し出した判決文を手に取る。

本社に比べて海外勤務では、比較的小さなオフィスで仕事をするケースが多くなると思います。小さなオフィスで限定的な責任範囲を任されるだけに、責任の所在が明確になり成果主義による評価も明快な数字としてついてまわります。
このような環境で、代表的なストレスとして考えられるのは、次のようなものでしょうか。

Profession Journal » 読み物

Copyright ©2012- Profession Network Co.,Ltd. All Rights Reserved.

Scroll to top
Go to home