税務訴訟における裁判所の役割は何であろうか。これに一言で答えるとすれば、裁判所の役割は、「課税庁と納税者間の争いに対する最終的な判断を行うこと」である。
本連載は、税務争訟に必要な法曹マインドを解説するものであるが、この法曹マインドを理解する上で最も重要なのは、最終権者たる裁判所(裁判官)の考え方を理解することであると言っても過言ではない。
そこで、【第3回】以降は、法曹の中でも特に裁判所に焦点を当て、税務訴訟における裁判所の役割、価値判断、さらには事実認定や法律解釈の傾向等を順次分析してみたい。

-Question-
自社でも顧客情報の漏えいを防ぐ施策を検討していますが、他社で発生した様々な漏えい事故を調べるにつれて、何から始めればよいか分からず、途方にくれてしまいます。漏えい防止の取組みにあたってポイントとなる事項を教えていただけますか。

母は、父の死後、しばらく自宅で一人暮らしをしていましたが、認知症の程度がひどくなったため自宅を出て、老人ホームに入居することを検討しています。私は、母の成年後見人に選任され、日常の世話も含めて対応していますが、母の預貯金も目減りして、老人ホームに要する費用をどのように確保するか考えています。
そこで、次のような方法を考えていますが、法律上どのような問題がありますか。
① 空き家となる母名義の土地と建物を売却する
② 空き家となる母名義の土地と建物を担保に融資を受ける
また、母の相続発生後、相続した空き家を処分する場合の税務上の留意点はありますか。

持ち戻し免除の意思表示が推定されるということは、被相続人が現実には何の意思表示もしていなければ、持ち戻し免除の意思表示があったと扱われるということである。現行法では、「持ち戻し免除の意思表示があったこと」について、受益者側に立証責任があるが、改正後民法では受益者以外の相続人に「持ち戻し免除の意思表示がなかったこと」の立証責任があるということになる。

現行法においては、主債務者や債権者による保証人への情報提供義務が定められておらず、債権者の財産状況や借入れ状況等を正確に把握しないまま保証人となってしまうケースや、主債務者が履行遅滞に陥っているにも関わらず、保証人への情報提供がないため遅延損害金が膨らんでしまうというケースがあった。
改正法では、これらの問題点を解消するために、次の3段階において、主債務者や債権者による保証人への情報提供義務を定めた。

【第1回】において、税理士は経済的実質を、法曹は法律的実質を重視しているのではないかという問題提起を行った。では、肝心の課税庁はどのようなスタンスなのであろうか。
課税庁は、租税法律主義(憲法第84条)に基づき、あくまで「租税法」という法律を前提に課税処分等を行うことから、究極においては法律的実質に基づき実務運用を行うことにはなるものの、現実には法律的実質一辺倒というよりはむしろ経済的実質、さらにいえば納税者の実情を重視した処理を行っている例も多くみられるところである。

祖母が生前居住していた建物は、祖母名義のまま空き家になっています。祖母の相続人は、私の父を含む兄妹5人ですが、そのうち1人は連絡先も分からず行方不明となっています。私の父は、兄妹と空き家の遺産分割協議をせず亡くなりました。
私は、空き家が老朽化しており、また昨今の風水害の被害を受けていることもあり、早急に遺産分割協議をしておきたいと考えています。どのような方法でどのような遺産分割協議をすることが考えられるでしょうか。

平成30年7月13日、「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」(以下、「改正相続法」という)が公布された。改正相続法に定められた各改正項目については下記拙稿で解説したが、本連載ではこれら改正を踏まえた実務上の留意点について、事例を交えつつ、具体的に解説していくこととする。

本稿では、買主側と弁護士が適切な情報共有を図るための前提となるM&Aの主たるストラクチャーや特徴的な契約条件を紹介するとともに、筆者の経験等からその留意点を簡潔に説明することとしたい。

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