第6回から前回まで「租税法律主義と実質主義との相克」という主題の下で、特に第7回以降は10回にわたって税法の解釈適用の「過形成」について検討してきた。このような検討は前回で「一旦」締め括ることにし、次回からは、実質主義が税法上論じられてきた主要な問題領域の一つである租税回避について、租税法律主義を尊重する立場から、検討することにするが、今回は、暫し「閑談休話」として、筆者がかつて書いた小文を再録しておくことにする。

父が令和元年8月1日に亡くなりました。母は既に他界しており、相続人は私と妹の2人です。父の遺産はM市の土地建物、K株式会社の株式及びS信用金庫の定期預金2,000万円及びF銀行の定期預金1,000万円です。父の遺言書には、F銀行の定期預金は妹に遺贈し、残りの財産はすべて私に遺贈すると記載されていました。
ところが妹から、遺留分侵害があるとして遺留分侵害額請求がされました。そこで妹に対し、妹の遺留分4,500万円から妹が取得した定期預金の額(1,000万円)を控除した残額3,500万円を支払うこととしました。
この場合、相続税の課税価格の計算はどのように行えばよいのでしょうか。

弊社は今期、代表取締役が退任するため、役員退職給与を支給します。
民間統計データ等から把握できる功績倍率等を参考にして損金算入限度額を把握し、適正額を支給する予定ですが、代表取締役にかけていた生命保険金を解約するため、同事業年度に大きな雑収入計上が見込まれます。
弊社としては雑収入と役員退職給与を相殺したい思惑があります。自社で把握した損金算入限度額に、このような特殊事情を加味し、金額に色を付けた役員退職給与を支給することは可能でしょうか。

第4回専門家会合では、グループ調整計算の見直しについて、各個別制度ごとに、調整計算をやめることによる事務負担の軽減効果と、企業経営の実態や制度趣旨・目的、濫用可能性等を勘案した調整計算の必要性等を比較衡量の上、見直しの内容を検討することが提起され、次に掲げる所得調整と税額調整の制度について、グループ調整計算(全体計算)を廃止し、単体法人と同様の個社計算に変更するという方向性が示された。
また、それに伴い、単体法人の取扱いと整合性を確保するため、単体法人のグループ法人税制の取扱いについても、見直しが検討されることが示された。

移転価格税制について、BEPSプロジェクトを踏まえ、独立企業間価格の算定方法として、DCF法を追加するとともに、DCF法で独立企業間価格を算定するものであること等の要件を満たす一定の評価困難な無形資産取引において、予測と実績が一定程度乖離した場合に独立企業間価格の事後的な調整措置を導入することとなった。

金銭等不交付要件とは、被合併法人の株主に合併法人株式以外の資産が交付されないことをいいます(法法2十二の八)。
ただし、次の①から⑤を交付しても、金銭等不交付要件には抵触しません。

我が国の税制の礎を構築したものとして、シャウプ勧告がある。戦後の混乱期において、同勧告が、我が国の税制に及ぼした影響の多大さについて異論はないであろう。もっとも、シャウプ勧告は、後の税制改正、特にサンフランシスコ講和条約後の種々の改正によって、もはや崩壊したとする見解もある。
しかし、シャウプ勧告が我が国の租税制度の基礎にあることは、疑いのないところであり、シャウプ勧告を「過去のもの」として位置づけることは妥当ではないように思われるのである。
本稿では、シャウプ勧告が、現代の我が国の租税法の解釈にいかなる影響を及ぼしているのかについて、若干の裁判例等を参照しながらみていくこととしよう。

理論を追求して制度設計したら、執行側の実務がパンクした、といったところであろうか。
政府税制調査会は、平成30年11月7日に、連結納税制度を取り巻く状況の変化を踏まえた現状の課題や必要な見直しについて、今後の総会における議論の素材を整理するため、「連結納税制度に関する専門家会合」(以下、「専門家会合」という)を設置し、令和元年6月26日まで4回の専門家会合が開催された。
そして、ここまで議論された連結納税制度の見直しの内容について、今年の9月末までに開催される政府税制調査会の総会において報告されることが見込まれている。

組織再編税制における適格要件のうち、以下の2つの組織再編について新たに適格組織再編成の対象とするため、適格要件の見直しを行った。
(1) 親会社が子会社を完全子会社化した後に行う逆さ合併
(2) 間接保有の完全親会社の株式を用いた組織再編

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