鵜野和夫 平成25年度税制改正を読む①
「教育資金をまとめて贈与して一安心」
~父母・祖父母等からの教育資金の一括贈与には、
1,500万円までの非課税の特例~
税理士・不動産鑑定士 鵜野 和夫
(一)
さる有名大学の医学部長を勤め上げ、定年退職してから、自宅を改装して個人医院を開業したところ、その高名のたまものか、患者は引きも切らず繁盛。
「親の心、子知らず」ともいうが、この医院を息子に引き継がせようと夢に見ていたところ、ままならぬのが世の習いとか。
息子は病人の顔を見て一生を送るのは、まっぴらとのこと。それより人を笑わせてと、お笑いタレントの道に足を突っ込む。
これでこの医院もオレ一代で終わりかと、つぶやいていると、庭先から聞こえる、なにやら孫のキャキャと、楽しそうな声。
なんだろうかと、窓ごしに見ると、幼稚園に通い出した孫が、隣の女の子と、お医者さんごっこ。
ありゃ「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」「門前の小僧習わぬ経を読む」とは、このことか。
この孫こそ、おれの後継者だ。
(二)
ところで、この孫が、めでたく医学部に入学、卒業、インターンを経て、一人前の医者になるまで、どれくらいの金がかかるか、胸算用したところ、まあまあ、俺の目の黒いうちは大丈夫として、しかし、オレももう歳だしなぁ、その後、頼りない息子がこの孫に教育資金を払ってやれるくらい稼いでくれるのかなぁ。どうも心許ない。
では、今のうちに、それだけの学費を孫に贈与しておくとして・・・・。少なくとも1,500万円は必要だろうな。
ところで、贈与をしたら贈与税がかかるというが、いくらくらい課税されるのか。顧問の税理士先生に電話して聞いてみよう。
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