会計事務所 “生き残り”
経営コンサル術
【連載のご紹介】
「“とにかく会計っておかしいね”
という疑問に答える」
株式会社 経営ステーション京都 代表取締役
京セラ株式会社 元監査役
公認会計士・税理士 田村 繁和
会計業界の中には、一般の常識で考えていくと、おかしいことが一杯あります。おかしいなあと気付いたことを列挙してみました。
- 実力がなくても試験に合格すれば先生と呼ばれる
- お金をもらっているお客様から、お中元やお歳暮が贈られてくる
- 社長は会計の素人なのに、専門用語で難しい説明をする
- 決算書で利益が出ていても、お金が残らないのは会計の常識だと信じている
- 社長は明日どうすればいいのかを知りたいのに、経営分析だの過去の資料ばかり出してきて話をする
- どうすれば利益が出るのかという質問に対して、「○○費を○%下げれば利益が出ます」と自信をもって答える
- 高い顧問料を毎月もらっていても、毎月出張に行かない人もいる
- 申告期日のギリギリになって納税額を伝えても、そんなに気にしていない
私は公認会計士・税理士になって34年になります。無一文から始めた会計事務所の事業が、45人ほどのスタッフになり、幸せな毎日を送れるようになりました。
現在、顧問料が1万円を切る時代になってきたと言われていますが、私どものような地方にあっても、新規の平均顧問料はけっこういただいています。社員もほとんど辞めないし、20年以上の人もかなりおられます。良いお客様と信頼できる社員に囲まれて、会計事務所ってなんてすばらしい業界だろうと思っています。
世間では顧問料が1万円になったとか、新規が1年間で200件増えたとか、すごい広告が氾濫しています。これらの情報に、右往左往されている会計人がたくさんおられるように聞いております。
私は、そんな広告を気にしていません。また、売上高や新規獲得数や事務所の規模を誇らしげに自慢できるほどの事務所でもありません。
ただ、会計事務所には一般常識から考えておかしいことが一杯あります。それを一つずつ見つけ出し、普通のことを当たり前に行っていけば、ある程度の幸せな生活が送れるようになれるのではないかと思っております。
ぜひ、これからの連載にご期待下さい。
(了)
「会計事務所 “生き残り” 経営コンサル術 」は、2013年より連載が始まります(毎月第2週掲載)。
