此の国にも『日本企業』!
【第11回】
「《ASEAN》 ピンチをチャンスに変えるため、日本から世界へ
~野村興産(株)~」
中小企業診断士 西田 純
〔今回の進出地域〕
- 地域:ASEAN(東南アジア諸国連合)
- 加盟国:10ヶ国
(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム) - 総面積:448万k㎡
(日本(38万k㎡)の12倍、世界(1億3,395万k㎡)の3.3%) - 人口: 5億9,791万人
(日本(1億2,782万人)の4.7倍)、世界(69億7,374万人)の8.7%) - GDP:2兆1,351億米ドル
(日本(5兆8,672億米ドル)の36.4%)、世界(69兆9715億米ドル)の3.1%) - 1人当たりGDP:3,571米ドル
(日本(45,903米ドル)の7.8%、世界平均(10,034米ドル)の35.6%) - 貿易(輸出+輸入):2兆4,925億米ドル
(日本(1兆6,785億米ドル)の1.5倍、世界(36兆1,281億米ドル)の6.9%
〈老舗企業、フィリピンへ〉
先週、フィリピン・マニラで地元の製造業や官公庁を対象に、ちょっと変わったセミナーが開かれました。
内容は「このたびマニラで、蛍光灯や電池などの水銀含有廃棄物を国際条約に従って廃棄処理をするサービスを始めたので、廃棄物の処理にお困りの方はぜひお使いください。」というもので、地元の廃棄物処理事業者と一緒にこのセミナーを主催したのが、今回ご紹介する野村興産(株)です。
同社にとって初めての海外事業となるこのプロジェクトは、しかしながら大きな変化の単なる序章にすぎません。戦前からの老舗企業に何が起こったのか、今月はそんなお話です。
〈環境の変化に翻弄されて〉
同社はもともと、北海道で金属水銀鉱山を経営する会社でした。時代の変遷もあって、鉱山業は1970年代に廃業し、新会社が設備を引き継ぐ形で水銀含有廃棄物の処理と水銀リサイクル事業者として再出発したのですが、その後しばらくは100%国内市場で生きてきた会社でした。
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