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《編集部レポート》
東京税理士会、報道関係者との懇談会(2016・春)を開催
~平成29年度税制改正や今後の消費税への対応をテーマに意見発表~
Profession Journal 編集部
東京税理士会は平成28年5月19日、日本プレスセンタービル内の日本記者クラブにおいて「報道関係者との懇談会2016・春」を開催。各報道関係者に対し平成29年度税制改正意見や今後の消費税への対応について意見発表を行った。
神津信一日本税理士会連合会会長の冒頭挨拶に続き、土屋栄悦調査研究部長より「平成28年度税制改正を踏まえた平成29年度税制改正意見」について、下記6項目の「重要な改正要望事項」を中心に、相続税の課税方式の見直しや業務用不動産の譲渡損失について損益通算・繰越控除を認めること等の要望事項について説明があった。
〔重要な改正要望事項〕
① 公的年金等受給者が受ける公的年金等控除の見直しを図ること。
② 所得控除全体の見直しを行い、その中でも人的控除については、マイナンバー制度を活用し、税額控除制度等へ移行すること。また、人的控除以外の所得控除については、その必要性を見直すこと。
③ 役員給与の損金不算入規定の見直しを図ること。
④ 基準期間又は特定期間の課税売上高により納税義務の有無を判定する納税義務免除の制度を廃止し、新たに小規模事業者に配慮した申告不要制度を創設すること。
⑤ 簡易課税適用事業者が高額な設備投資等をした場合は、期首にさかのぼって原則計算への変更を認めること。
⑥ 外形標準課税は中小企業には導入しないこと。
(出典) 東京税理士会「平成29年度税制及び税務行政の改正に関する意見書」(H28.3.17)
続いて平井貴昭専務理事より「今後の消費税への対応について」発表があり、特にインボイス制度導入後の免税事業者との取引で起こりうる問題点について、事例を使った説明が行われた。
その後、報道関係者からの質疑応答・事前アンケートへの回答として、軽減税率の対象品目に関する問い合わせへの対応や消費税の滞納問題、タワーマンション節税、パナマ文書など話題のテーマについても丁寧な説明があった。
(了)
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