親族図で学ぶ相続講義
【第10回】
「遺言と生前行為」
司法書士
Wセミナー専任講師
山本 浩司
[被相続人甲野一男 相続関係説明図]
上記の相続関係説明図を元に、今日は、2つの問題を考えてみることにしましょう。
いずれも、甲野一郎が所有しているX不動産の所有権が、誰に帰属するかという問題です。
【事例1】
① 甲野一男は、平成24年5月1日にX不動産を乙野花子に贈与した。その旨の登記はしていない。
② 甲野一男は、平成24年10月1日にX不動産を甲野一郎に遺贈する旨の遺言を作成した。
③ 甲野一男は、平成25年5月18日に死亡し、その後、甲野一郎は、X不動産について、遺贈による自己名義の所有権移転登記をした。
いわゆる「二重譲渡」の問題です。
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