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《編集部レポート》
第50回日税連公開研究討論会が福岡で開催される
Profession Journal 編集部
2024年10月18日(金)、日本税理士会連合会(太田直樹会長)は、第50回日税連公開研究討論会を福岡で開催した。
本年も会場での開催と同時にライブ配信も行うことで、遠方からも視聴可能なハイブリッド形式となった。
公開研究討論会は、税理士による研究成果の発表、討論の過程を通じて、税制・税務行政及び税理士業務の改善・進歩並びに税理士の資質の向上を図るとともに、本会が行う研修事業に資することを目的として実施する、との理念の下、毎年開催されているもの。
(報道関係者に向けた記者会見の様子)
第50回の節目となる今回は、まず九州北部税理士会が担当した第1部「税はいかにあるべきか~格差から税の正義を考える~」では「公平・中立・簡素」という租税原則を再考すべく、「課税の公平」として税を分配する際の公平さ(分配における正義;タックス・ジャスティス)について、ジョン・レノンとジョン・ロールズ(社会哲学者)という2人のジョンの言葉を皮切りに、今日的な社会課題である格差の問題を題材とした発表が行われた。
次に南九州税理士会による第2部「税務コンプライアンスを考える~納税者のためにできること~」では南九州4県ごとにチームが編成され、日々変わりゆく経済社会において税理士が納税者のためにどのような取組みを行い社会的役割を担うべきかという観点から、書面添付制度やDX導入支援、租税教育などそれぞれの切り口で税務コンプライアンス向上に向けた発表が行われた。
第3部は沖縄税理士会により「消費税制の未来への提言~EUのVAT、ニュージーランドGST、消費税の比較を通じて~」と題して、複雑とされる日本の消費税制について、EUのVAT及びニュージーランドのGSTとの比較検証を行い簡素化に向けた提言を行うべく、松堂英斗NZ公認会計士を招いたパネルディスカッションが披露された。
研究発表後は伊藤恭彦名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授、山崎広道熊本学園大学会計専門職大学院特任教授、西山由美明治学院大学経済学部 法と経営学研究科教授より、それぞれ講評がなされた。
当日は全国から税理士が集い、研究発表の成果へ熱心に耳を傾け、来賓として服部誠太郎福岡県知事、大石一郎福岡国税局長が来場、祝辞を述べられた。
(九州北部会の発表の様子)
(南九州会の発表の様子)
(沖縄会の発表の様子)
(了)
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