此の国にも『日本企業』!
【第5回】
「《モンゴル》 モンゴルで暖かな省エネ住宅を
~(株)高組・マイベース~」
中小企業診断士 西田 純
〔今回の進出国〕
- 国名:モンゴル国
- 面積:156万4,100平方キロメートル(日本の約4倍)
- 人口:293万300人(2013年、モンゴル国家統計委員会)
- 首都:ウランバートル(人口137万2,100人)(2013年、モンゴル国家統計委員会)
- 民族:モンゴル人(全体の95%)及びカザフ人等
- 言語:モンゴル語(国家公用語)、カザフ語
- 宗教:チベット仏教等(社会主義時代は衰退していたが民主化(1990年)以降に復活。1992年2月の新憲法は信教の自由を保障。)
- 主要産業:鉱業、牧畜業、流通業、軽工業
- 名目GDP:11,516.4百万米ドル(2013年、世界銀行)
- 一人当たりGDP:3,770米ドル(2013年、世界銀行)
- 経済成長率(GDP):11.7%(2013年、モンゴル国家統計委員会)
※外務省ホームページより
今月は、北海道で長年培った高気密・高断熱住宅建設技術を応用してモンゴルで普及型の住宅建設事業を進める旭川市の(株)高組と、同社のモンゴルにおける現地法人であるマイベース社を取り上げます。
〈投資会社を通すことでリスクを低減〉
マイベース社は、北海道旭川市に本拠を置く建設会社の(株)高組が100%子会社としてモンゴルに設立した投資会社で、現地の建設会社と組んで住宅開発案件に参画することを主な目的にしています。
そのプロセスにおいて親会社たる(株)高組から派遣された技術者の指導により、現地建設会社の施工技術向上が図られるという仕組みになっており、(株)高組が自ら100%のリスクを取って独資で住宅建設をするというわけではないことがプロジェクトの安全性を高めていると言えます。
〈北海道で培った技術を海外へ〉
従業員わずか25名の(株)高組にとって、近年そして将来的にも市場縮小が続くことが予想される北海道で売上維持を図ることは容易なことではありませんでした。他方で北海道という立地を生かせるかもしれない機会として、サハリンやモンゴルでの住宅建設など、海外のビジネスチャンスに関する情報はさまざまなルートを通じ入手できていました。
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