法務・会計・税務からみた循環取引と実務対応
【第1回】
「循環取引とは何か」
弁護士・公認不正検査士 下尾 裕
循環取引(特に「架空循環取引」等と呼ばれるもの)は、昭和の時代から登場する企業不祥事の一類型であるが、企業担当者等において問題の大きい取引であることが概ね認識されながらも、根絶に至ることなく定期的に発生しており、なお企業不祥事類型としての重要性は高いと言える。
そこで、本連載においては、全6回に分けて、循環取引の概要、法務・会計・税務からみた循環取引の評価、さらには、循環取引が発覚した場合の実務対応等について解説する。
1 循環取引の定義とは
循環取引については、法律上又は会計上定まった定義があるものではないが、その商流に着目して、「連続する売買契約等において、最初の売主等と最後の買主等が同一となる取引形態」(すなわち、円環を構成している取引形態)等と説明されることがある。
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