NPO法人 “AtoZ” 【第5回】「NPO法人会計基準」
NPO法人は、情報公開を行い、それを市民が監視するという趣旨のもと、会計報告を作成しなければならない。
その会計報告を作成するための統一基準が、NPO法人会計基準(以下「会計基準」)である。
会計基準ができるまでは、「特定非営利活動法人の会計の手引き」(平成11年6月旧経済企画庁公表)に基づき、NPO法人が各自工夫して会計報告を作成していたが、提出された会計報告が多様で数字の整合性・比較可能性が取れないものもあり、信頼性に欠けるものが多く見られた。
〔知っておきたいプロの視点〕病院・医院の経営改善─ポイントはここだ!─ 【第7回】「診療密度の意味するところ」
2012年度診療報酬改定においてDPC/PDPSにおいて基礎係数が導入され、医療機関群の設定が行われた。このことは、一見するとDPC対象病院だけが影響を受けるものと捉えがちであるが、医療政策のメッセージが散りばめられており、あらゆる病院にとって注目すべき事項が含まれている。
本稿では、Ⅱ群に入るための実績要件の1つである診療密度について取り上げ、これからの病院経営を考えていく。
NPO法人 “AtoZ” 【第4回】「NPO法人の管理運営②」~議事録の作成・役員報酬規程等規程の整備等~
NPO法人は、小規模法人が多く、管理運営に専念している者がいない法人も多く見られる。そのため、備え付けておかなければならない議事録・報酬規程が、どうしてもおろそかになりがちである。
しかし、NPO法人であっても法人である限りは、組織の活動等の基本的な規則である定款に従った運営を行わなければならない。
議事録とは法人が開く会議の議題から決定事項までその内容をすべて記録した文書であり、内部管理体制の整備のために必要不可欠なものである。
会計事務所の事業承継~事務所を売るという選択肢~ 【第4回】「会計事務所の譲渡契約」
今回は開業税理士個人の会計事務所を売り手、税理士法人を買い手とするM&Aを前提として、譲渡契約書の記載内容を検討する。
〔税理士・会計士が知っておくべき〕情報システムと情報セキュリティ 【第2回】「IT サービス(クラウド、SaaS、ASP)とは」
クラウド(cloud)という言葉は2009年頃から頻繁に使われるようになったが、正確には「クラウド・コンピューティング」の略である。
システムの絵を書くときにネットワークを雲のマークで表すのが一般的であるため、ネットワークの向こう側にデータを置いたり、ネットワークの向こう側のソフトウエアを利用したりすること、すなわち、データやソフトウエアの所在を意識することなく、アクセスしあるいは利用することをこのクラウド(雲)という言葉で表すようになった。
2006年8月にグーグルのCEOであるエリック・シュミットが唱えたところから、世間に広く知られるようになったといわれている。
クラウド・コンピューティングと呼ばれるサービスには、具体的には以下のようなものがある。
〔知っておきたいプロの視点〕病院・医院の経営改善─ポイントはここだ!─ 【第6回】「DPCⅡ群病院の意義」
2012年度診療報酬改定によって、DPC/PDPSにおける医療機関別係数に変更が加えられた。
従来の「機能評価係数Ⅰ+機能評価係数Ⅱ+調整係数」による評価から、「機能評価係数Ⅰ+機能評価係数Ⅱ+暫定調整係数+基礎係数」とされた。特に基礎係数という新たな評価が始まったことは新たな一歩を踏み出したことになる。
基礎係数は、病院の基礎体力を評価したものであり、3つの病院群が設定され、各群ごとに係数の設定が行われた。Ⅰ群は大学病院本院であり(全国80病院、基礎係数:1.1565)、Ⅱ群は高診療密度病院群(全国約80病院、基礎係数:1.0840)、その他がⅢ群とされた(全国約1,300病院、基礎係数:1.0422)。このような格付けによる係数設定は、史上初めてのことである。
NPO法人 “AtoZ” 【第3回】「NPO法人の管理運営①」~事業報告書の提出・備置き・定款変更・役員変更・登記事項の変更~
NPO法人は、毎事業年度初めの3ヶ月以内に、前事業年度の次に掲げる書類を作成して、翌々事業年度末日まで、事務所に備え置かなければならない(NPO法28①)。
また、これらの書類は、条例の定めるところにより、毎事業年度に1回、所轄庁に提出しなければならないこととされている(NPO法29)。
企業の香港進出をめぐる実務ポイント 【第4回】「香港の税制(前編)」
香港の税金には、内国歳入法(IRO:Inland Revenue ordinance)にて規定される所得に対して課される税金と、印紙税法など個別の法令にて規定されるその他の税金がある。
また、課税当局の解釈及び実務指針(DIPN:Departmental Interpretation and Practice Notes)が公表されているが、これは課税当局内の取扱通達であり、日本の基本通達に相当するもので、納税者は実務上の解釈における参考とすることができる。
NPO法人 “AtoZ” 【第2回】「NPO法人の認証から登記までの流れ」
NPO法人を設立するためには、次に掲げる書類を添付した申請書を所轄庁に提出して、認証を受けなければならない。
(1)定款
(2)役員名簿(役員の指名及び住所並びに各役員についての報酬の有無を記載した名簿)
(3)役員の就任承諾及び誓約書の謄本
(4)役員の住所又は居所を証する書面
(5)社員のうち10人以上の指名及び住所又は居所を示した書面
(6)確認書
(7)設立趣意書
(8)設立についての意思の決定を証する議事録の謄本
(9)設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書
(10)設立当初の事業年度及び翌事業年度の活動予算書
会計事務所 “生き残り” 経営コンサル術 【第4回】「決算が終了すれば必ず経営分析の資料をつけているが、これは本当に役立っているのか」
受験勉強をしていますと、必ずと言っていいほど経営分析の話が出てきます。また本屋さんへ行くと、経営分析の本がズラッと並んで置いてあります。
私は学生の頃、経営分析の本を見て、早くこんな企業分析ができるようになりたいなあと憧れたものでした。