〔小説〕『東上野税務署の多楠と新田』~税務調査官の思考法~ 【第1話】「定期異動」
法人課税全部門は同じフロアにあるため、新田調査官と上司の田村統括官が勤務時間中よく大きな声を張り上げてやりあっている姿をこの1年間、多楠はよく目にした。
この新田と田村が5部門メンバーの残留組であった。
女性会計士の奮闘記 【第22話】「相続税の計算、実はややこしいんです」
〔P子〕奥様、何人兄弟姉妹でしたっけ?確かお父様はお亡くなりになっているのですね。
〔社長〕そうだよ。兄弟姉妹は家内を入れて3人だ。それで、はじめは弟から“相続人は3人だから相続税はかからない”って言われてたんだ。
私が出会った[相続]のお話 【第10回】「どれだけ努力しても、相続対策は計画通りに進まない」~『トータルの考え方』で顧客への指導を~
私自身は、何事もホジティプに物事を考える性格と思います。
しかしながら世の中は、なかなか楽観的には、物事は進まないものです。
そこで今回は、あえてややネガティブにならざるを得ない事例についてお話しましょう。
女性会計士の奮闘記 【第21話】「P子、事業承継を語る。」
〔社長〕息子も上場会社を辞めて、せっかく親父の会社に入ったのになあ・・・
〔P子〕なるほど。
それってもしかして、
『古参の社員が現場を知らない息子さんのことをバカにして、言うことを聞かないし、息子さんはすっかり自信をなくてしまって・・・』
的なお話ですか?
〔社長〕えっ! どうしてわかった? 知り合いか???
私が出会った[相続]のお話 【第9回】「当家全員のハートをつかむには、真摯に。そして、実意丁寧に。」~困難な遺留分侵害の遺言執行が第2・第3の事案依頼へ~
Fさんはご両親のお世話のため、他の兄弟姉妹に代わり、70歳になるまでずっと独身のまま過ごしてこられました。Fさんのおかげで、他の兄弟姉妹は今日まで気楽な生活を過ごしてこられたわけです。
いわばFさんは、他の兄弟姉妹の犠牲になってきたと言っても過言ではないでしょう。
そんなわけで妻に先立たれたお父様も、Fさんにほとんどの財産を相続させる旨の公正証書遺言書を残されました。これは完全なる「遺留分侵害の遺言書」です。
女性会計士の奮闘記 【第20話】「時にはお休み返上で・・・個人の税金相談も」
〔P子〕・・・ところでM子さん、確か以前、相続・贈与の仕事もしたいって言ってたわよね?
〔M子〕あれ?・・・私、そんなこと言いましたっけ?
私が出会った[相続]のお話 【第8回】「時には役者のようにふるまって?」~遺留分侵害の遺言執行は説得次第~
遺言執行者は一旦就職すれば、その遺言を粛々と執行する義務が生じます。
たとえ遺留分を侵害するような遺言内容であっても、その手続に変わりはありません。
その際、遺留分を侵害された相続人より減殺請求の申立てがあったとしても、それは当事者同士で話し合うべき問題なのです。
女性会計士の奮闘記 【第19話】「適用できなかった『あの制度』も、あきらめずに最新情報を追いかける!」
〔P子〕それより今日の研修会で、平成26年度の税制改正についてディスカッションしたんだけど、そこで話題に上っていたことが妙に気になったのよ。
〔M子〕なんですか? 聞きたい、聞きたい!
私が出会った[相続]のお話 【第7回】「遺産分割協議でまず優先すべきは、〇〇〇への相続」~当家にとって本当に大切なことを見極める『公平な仲介役』に~
しかしながら現実には、程度の差はあるものの、なかなかうまくいかないケースが数多くみられます。そして場合によっては「争族」、すなわち訴訟まで進んでしまうこともあるのです。
ここまでくると、何のために故人が苦労して財産を残したのか、つくづくむなしい思いをさせられることもあります。
そこで今回は、税理士として、どのようにして分割協議や遺言書作成のアドバイスを行うことが、クライアントのためになるかをお話してみたいと思います。