国際課税
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第104回】「IHI事件 -取引単位営業利益法(TNMM)に準ずる方法と同等の方法による課税処分が取り消された事例-(地判令5.12.7、高判令6.12.11)(その1)」~租税特別措置法66条の4第1項等~
租税特別措置法(以下「措置法」)66条の4第1項では、国外関連取引により法人の所得が国外に移転しているとき、その取引は独立企業間価格(以下「ALP」)で行われたものとみなすとしている。つまり、法人は、国外関連取引について、ALPにより行われたものとして所得を計算しなければならず、先ずは法人の判断により、申告調整を行うべき規定である。また、わが国の移転価格税制のモデルとなった米国の内国歳入法(IRC)482条は、課税庁の権限において、国内外を通じて、関連者間の所得を配分する規定である。したがって、わが国の移転価格税制は「支払いを受ける対価の額がALPに満たないとき」及び「支払う対価の額がALPを超えるとき」のみを課税対象とすべきこととなる。
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〈最短で理解する〉海外取引の税務実務ガイド 【第4回】「駐在員事務所がPEに変わるとき」-活動内容の変化から考える課税権の境界線-
顧問先である日本の機械メーカーは、海外での市場調査のため数年前に海外に駐在員事務所を設置しました。
当初は情報収集がメインだったのですが、少しずつ引合いも増え、最近では、現地顧客からの要請を受け、駐在員が機械の点検や簡易なメンテナンスなども行うようになり、徐々に役割が拡大してきております。
保守契約の締結、請求、代金回収はすべて日本本社で行っており、支店登記などは今もしておりません。駐在員事務所のままであれば、進出先国で法人税の申告は不要と考えてよいでしょうか。
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〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第67回】「残余利益分割法における重要な無形資産の意義」
残余利益分割法の適用に当たり、国外関連取引の対象製品はコモディティな規格品であり、その品質の優劣は利益率に影響を及ぼさないから、当該製品を国外関連者から購入する内国法人には重要な無形資産は存在しないという主張は認められるのでしょうか。
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第103回】「アジレント事件(高判令5.2.16)(その2)」~所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とルクセンブルク大公国との間の条約10条1項、2項、3項~
本件は、条約に定めがない用語の解釈について、日蘆租税条約3条2項が定める文脈に従って、「the accounting period for which the distribution of profits takes place」の政府訳文「利得の分配に係る事業年度の終了の日」にある「事業年度」の意義を国内法令(法人税法13条)を参照して日本の法令における用語の意義を検討した。二重課税の排除という租税条約の目的を達成するためには、条約用語の解釈においては、両締約国間で統一された一義的かつ明確な規定が望ましいと考えられる。しかしながら、租税条約の適用実務上、実行可能性確保の観点から租税条約には多数の不確定概念が用いられ(※1)、国内法参照は一定程度不可欠な要素となっている。
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第102回】「アジレント事件(高判令5.2.16)(その1)」~所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とルクセンブルク大公国との間の条約10条1項、2項、3項~
ルクセンブルク大公国に本店を置くX社(被控訴人)は、日本国内に恒久的施設を有さない外国法人である。X社は、2014年4月29日に事業年度を11月1日から翌年10月31日とする内国法人A社およびB社の株式を100%取得しX社の完全子会社とした。内国法人A社およびB社(以下「各子会社」という)は、2014年8月1日に会社分割を行い、その対価として各子会社が譲り受けた分割承継法人(C社およびD社)の出資持分は、X社に剰余金の配当として分配された(非適格分割型分割)。
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〈最短で理解する〉海外取引の税務実務ガイド 【第3回】「海外進出の入口」-進出形態の選択と、初期段階で見落としがちな税務リスク、コスト-
顧問先から「海外進出を考えている」との話がありました。
会社の事業部門は販売戦略や現地パートナー選定などに目下集中しているようですが、顧問税理士として最初におさえるべきポイントは何でしょうか。
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〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第66回】「キャプティブ再保険に係る非関連者基準の収入保険料の範囲」
外国子会社合算税制の非関連者基準を満たすか否かの判断に当たり、キャプティブ再保険の契約当事者が、外国の監督官庁の承認を得た上で、再保険契約等の内容を遡及的に修正することにより非関連者基準を満たすとすることは認められるのでしょうか。
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第101回】「税務行政執行共助条約に基づく徴収・保全共助事件―外国法による第二次納税義務者の法的地位―(地判令4.11.30、高判令5.7.19)(その2)」~税務行政執行共助条約12条、17条、23条2項、28条6項、28条7項、租税条約等実施特例法11条2項、11条3項、11条13項~
判示事項のうち、《争点5》に関する部分は、文書送達に関する国内法上の手続規定の解釈として重要性を有すると思われるが、紙幅の都合上本稿では扱わず、ここでは《争点1》から《争点4》の判示に対して、若干の検討を加えた上で、本件から認識し得る徴収共助上の問題点を指摘する。
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国際課税レポート 【第26回】「トランプ関税劇場の第3幕」~最高裁判決後に浮上した301条・強制労働リスク~
2026年2月20日、米連邦最高裁は、国際緊急経済権限法(IEEPA)は大統領に関税を課す権限を与えていないと判断した。第二次トランプ政権の看板政策「トランプ関税」のうち、2025年の「相互関税」などIEEPAに基づく措置は法的根拠を失った。
判決を受け、米税関・国境警備局(CBP)は2026年4月20日に手続きを開始し、5月にはIEEPA関税の還付金の支払いが始まった(JETROビジネス短信2026年5月28日)。赤澤亮正経済再生担当相が2025年4月から7月にかけて8回訪米し、関税引下げ交渉の対象として知られた「相互関税」の終了だけに、日本企業にとっては吉報、トランプ政権にとっては打撃となる。
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第100回】「税務行政執行共助条約に基づく徴収・保全共助事件―外国法による第二次納税義務者の法的地位―(地判令4.11.30、高判令5.7.19)(その1)」~税務行政執行共助条約12条、17条、23条2項、28条6項、28条7項、租税条約等実施特例法11条2項、11条3項、11条13項~
国家間の税務行政共助手続としては、大きく分けて税務情報の交換、徴収における支援の2つを挙げることができるが、本稿では、税務行政執行共助条約における租税債権の徴収支援のうち、保全の措置が問題となった裁判例を取り上げる。そこで、まずは税務行政相互支援に関する条約と国内法に定められた共助規定につき、その概要について確認することとする。
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