実務対応報告からみた
「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引」
(日本版ESOP)の取扱い
【第2回】
「会計処理及び注記の確認」
公認会計士 大矢 昇太
公認会計士 中村 真之
3 会計処理
(1) 従業員持株会に信託を通じて自社の株式を交付する取引(第3項)の会計処理
① 総額法の適用
第3項の取引について、対象となる信託が、
(1) 委託者が信託の変更をする権限を有している
(2) 企業に信託財産の経済的効果が帰属しないことが明らかであるとは認められない
の2つの要件を満たす場合、企業は期末において総額法を適用し、信託の財産を企業の個別財務諸表に計上することとされている(第5項)。
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