非正規雇用の正社員化における留意点と労務手続
【第5回】
(最終回)
「正社員登用後の就業規則の留意点と正社員化の助成金」
特定社会保険労務士 池上 裕美
正社員登用制度を導入し、非正規社員を正社員として雇い入れを行った時には、前回紹介した書式を用いて手続を行っていくこととなるが、その他に当該従業員向けの就業規則を整備しておく必要があると考える。
最終回となる今回は、正社員登用し無期転換となった従業員のための就業規則の整備の必要性と留意点、正社員登用する際の助成金制度を紹介する。
(1) 無期転換社員のための就業規則の必要性
労働契約法18条は、無期転換を申し出た労働者の労働条件について、正社員と同等の取扱いや処遇の変更までは求めていない。つまり契約期間を除いて、それまでの有期の労働契約内容と同一の労働条件としても問題はないのである。
だが、一般的な就業規則には、冒頭に適用範囲が記載されており、期間の定めのない労働契約で雇用された正社員に適用するとしたものが多くみられる。仮にそのような記載であれば、期間の定めのない労働者、つまり有期労働契約から正社員登用され無期雇用となった労働者も、既存の就業規則の適用となる恐れがある。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。