公開日: 2015/07/23 (掲載号:No.129)
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養子縁組を使った相続対策と法規制・手続のポイント 【第4回】「特別養子縁組の手続」

筆者: 米倉 裕樹

養子縁組を使った相続対策と

法規制・手続のポイント

【第4回】

「特別養子縁組の手続」

 

弁護士・税理士 米倉 裕樹

 

[1] はじめに

前回は普通養子縁組の手続を取り上げたが、今回は特別養子縁組の手続について解説を行う。なお、「普通養子」と「特別養子」の相違点については本連載【第1回】を参照されたい。

特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立する。審判対象は、養子となる者の要保護性、養親となる者の適格性、養子となる者と養親となる者との適合性である。

申立人は、申立に際し、申立の趣旨及び実情、養子となる者の父母(実父母)の同意の有無、同意がないときはその具体的事情、養親となる者が監護を開始した日時等を明確にしなければならない(家則93①)。

また、児童相談所または養子縁組を斡旋する事業を行う者の斡旋の有無、斡旋ある場合には当該児童相談所等の名称、住所も申立書に記載しなければならない(家則93①)。

調査は原則として家庭裁判所の調査官が行うが、判断が適確になされるよう、児童相談所等との連携[4]参照)を図りながら、6ヶ月以上の期間を要する試験養育[3]参照)と実父母の事情聴取[2]参照)が行われる。

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養子縁組を使った相続対策と

法規制・手続のポイント

【第4回】

「特別養子縁組の手続」

 

弁護士・税理士 米倉 裕樹

 

[1] はじめに

前回は普通養子縁組の手続を取り上げたが、今回は特別養子縁組の手続について解説を行う。なお、「普通養子」と「特別養子」の相違点については本連載【第1回】を参照されたい。

特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立する。審判対象は、養子となる者の要保護性、養親となる者の適格性、養子となる者と養親となる者との適合性である。

申立人は、申立に際し、申立の趣旨及び実情、養子となる者の父母(実父母)の同意の有無、同意がないときはその具体的事情、養親となる者が監護を開始した日時等を明確にしなければならない(家則93①)。

また、児童相談所または養子縁組を斡旋する事業を行う者の斡旋の有無、斡旋ある場合には当該児童相談所等の名称、住所も申立書に記載しなければならない(家則93①)。

調査は原則として家庭裁判所の調査官が行うが、判断が適確になされるよう、児童相談所等との連携[4]参照)を図りながら、6ヶ月以上の期間を要する試験養育[3]参照)と実父母の事情聴取[2]参照)が行われる。

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連載目次

養子縁組を使った相続対策と法規制・手続のポイント
(全25回)

第1部 養子縁組をめぐる法規制と手続

【第1回】 養子縁組の種類と成立要件・養子縁組が認められなかった裁判例
【第2回】 養子縁組の効果
【第3回】 普通養子縁組の手続と虚偽縁組の回避策
【第4回】 特別養子縁組の手続
【第5回】 戸籍の記載~養子の氏と戸籍~
【第6回】 外国人との養子縁組と戸籍・国籍への影響
【第7回】 離縁の要件・離縁を認めなかった裁判例
【第8回】 離縁の手続(普通養子・特別養子)
【第9回】 離縁に伴う復氏・復籍
【第10回】 渉外離縁手続
【第11回】 養子縁組の取消し
【第12回】 離縁の無効・取消し

第2部 養子縁組を使った代表的な相続対策と留意点

【第13回】 民法上の養子と相続税法上の養子
【第14回】 養子縁組のメリットとデメリット
【第15回】 養子縁組前の養子の子が養親の直系卑属に当たる場合と代襲相続権
【第16回】 孫養子の相続税の節税効果
【第17回】 養子と法定相続人(相続税の負担が不当に減少させる結果となる場合)
【第18回】 遺言とその後の協議離縁

第3部 Q&A

【第19回】 普通養子縁組から特別養子縁組への転換
【第20回】 虚偽の嫡出子出生届と養子縁組
【第21回】 離縁と親権
【第22回】 養父母の死亡と親権
【第23回】 遺族年金と養子縁組
【第24回】 離縁と財産分与・慰謝料
【第25回】 養親の離婚と養子の相続権

筆者紹介

米倉 裕樹

(よねくら・ひろき)

弁護士・税理士

【経歴等】
立命館大学法学部卒
1999年大阪弁護士会登録(第51期)
弁護士法人北浜法律事務所 パートナー弁護士
近畿弁護士会連合会税務委員会委員長(平成27年5月~同29年4月)

【著書・論文等】
相続税 税務調査[指摘事項]対応マニュアル」(清文社2018年出版)共著
弁護士と税理士の相互質疑応答集」(清文社2017年出版)編者・共著
税理士が実際に悩んだ相続問題の法務と税務」(清文社2014年出版)
有利な心証を勝ち取る民事訴訟遂行」(清文社2015年出版)
「弁護士は民事裁判をどう見ているか(調査結果の分析)」(日本弁護士連合会「自由と正義」共著、2013年8月号)
「Doing Business in Japan」(53版改訂版以降、執筆担当Consumption Tax(消費税)共著、LexisNexis社、2013年~)
そこが危ない!消費増税をめぐる契約実務Q&A」(清文社2013年出版)等

  
 

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