公開日: 2026/03/05 (掲載号:No.659)
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〈小説〉『国税審査官エイトの勤務日誌』~ある国税不服審判所の記録~【第2話】「剛速球の田中」

筆者: 八ッ尾 順一

カテゴリ:
〈小説〉

国税審査官エイトの勤務日誌

~ある国税不服審判所の記録~

第2話

剛速球の田中

公認会計士・税理士 八ッ尾 順一

 

新任の挨拶で、永途は少し緊張しながら、田中審判官の前に立っている。
田中審判官は、第二部門の担当審判官である。

「君は・・・法人部門だったね」
田中審判官は、永途の履歴に目を落としたまま、確認するように言った。

「はい。法人税部門には5年間、勤務しておりました」
「5年か。実調はどの程度経験した?」
「法人を中心に、120件ほどかと思います」
田中審判官の前任職は、国税局の調査部の統括官である。国税局内の噂では、相当な理論家であるらしい。それゆえ、『剛速球の田中』というあだ名がついているくらいだ。

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〈小説〉

国税審査官エイトの勤務日誌

~ある国税不服審判所の記録~

第2話

剛速球の田中

公認会計士・税理士 八ッ尾 順一

 

新任の挨拶で、永途は少し緊張しながら、田中審判官の前に立っている。
田中審判官は、第二部門の担当審判官である。

「君は・・・法人部門だったね」
田中審判官は、永途の履歴に目を落としたまま、確認するように言った。

「はい。法人税部門には5年間、勤務しておりました」
「5年か。実調はどの程度経験した?」
「法人を中心に、120件ほどかと思います」
田中審判官の前任職は、国税局の調査部の統括官である。国税局内の噂では、相当な理論家であるらしい。それゆえ、『剛速球の田中』というあだ名がついているくらいだ。

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連載目次

〈小説〉『国税審査官エイトの勤務日誌』
~ある国税不服審判所の記録~

筆者紹介

八ッ尾 順一

(やつお じゅんいち)

大阪学院大学法学部教授
公認会計士・税理士

昭和26年生まれ
京都大学大学院法学研究科(修士課程)修了

【著書】
・『第7版/事例からみる重加算税の研究』(令和4年)
・『十二訂版/図解 租税法ノート』(令和元年)
・『七訂版/租税回避の事例研究』(平成29年)
・『マンガでわかる税務調査―法人課税第三部門にて』(平成28年) ※Profession Journal掲載記事をマンガ化
・『事例による 資産税の実務研究』(平成28年)
・『法律を学ぶ人の 会計学の基礎知識』共著(平成27年)
・『新装版/入門税務訴訟』(平成22年)
・『マンガでわかる遺産相続』(平成23年)
・『判例・裁決からみる法人税損金経理の判断と実務』(平成23年)以上、清文社
・『入門 税務調査──小説でつかむ改正国税通則法の要点と検証』(平成26年)法律文化社

【論文】
「制度会計における税務会計の位置とその影響」で第9回日税研究奨励賞(昭和61年)受賞
【その他】
平成9~11年度税理士試験委員
平成19~21年度公認会計士試験委員(「租税法」担当)
 
      

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