公開日: 2015/10/01 (掲載号:No.138)
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経産省研究会による会社法の「法的論点に関する解釈指針」のポイントと企業実務への影響 【後編】

筆者: 柴田 寛子

経産省研究会による

会社法の「法的論点に関する解釈指針」の

ポイントと企業実務への影響

【後編】

 

西村あさひ法律事務所 パートナー
弁護士・ニューヨーク州弁護士 柴田 寛子

 

【前編】に続き、「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」(以下「本研究会」という)が2015年7月24日に公表した「コーポレート・ガバナンスの実践~企業価値向上に向けたインセンティブと改革」(以下「本報告書」という)の別紙3「法的論点に関する解釈指針」(以下「本指針」という)で示された内容と企業実務への影響について解説していく。

 

4 役員就任条件(報酬・会社補償・保険料負担・提訴判断)

本指針は、その第3項目として「役員就任条件(報酬・会社補償・保険料負担・提訴判断)」についての解釈指針を示している。

具体的には、インセンティブを強化した役員報酬の導入、役員に対する損害賠償請求についての会社補償の許容範囲、会社役員賠償責任保険(D&O保険)の保険料負担の許容範囲、及び会社が取締役に対する責任追及訴訟を提訴するか否かの判断プロセスの見直しの各項目について、現行法上の問題点の分析と新たな法解釈を示すものである。

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経産省研究会による

会社法の「法的論点に関する解釈指針」の

ポイントと企業実務への影響

【後編】

 

西村あさひ法律事務所 パートナー
弁護士・ニューヨーク州弁護士 柴田 寛子

 

【前編】に続き、「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」(以下「本研究会」という)が2015年7月24日に公表した「コーポレート・ガバナンスの実践~企業価値向上に向けたインセンティブと改革」(以下「本報告書」という)の別紙3「法的論点に関する解釈指針」(以下「本指針」という)で示された内容と企業実務への影響について解説していく。

 

4 役員就任条件(報酬・会社補償・保険料負担・提訴判断)

本指針は、その第3項目として「役員就任条件(報酬・会社補償・保険料負担・提訴判断)」についての解釈指針を示している。

具体的には、インセンティブを強化した役員報酬の導入、役員に対する損害賠償請求についての会社補償の許容範囲、会社役員賠償責任保険(D&O保険)の保険料負担の許容範囲、及び会社が取締役に対する責任追及訴訟を提訴するか否かの判断プロセスの見直しの各項目について、現行法上の問題点の分析と新たな法解釈を示すものである。

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連載目次

「経産省研究会による会社法の「法的論点に関する解釈指針」のポイントと企業実務への影響」(全2回)

【 前 編 】
1 経産省研究会による報告書の全体像
2 取締役会の上程事項
3 社外取締役の役割・機能

【 後 編 】
4 役員就任条件(報酬・会社補償・保険料負担・提訴判断)
5 新しい株式報酬の導入
6 おわりに

筆者紹介

柴田 寛子

(しばた・ひろこ)

西村あさひ法律事務所 パートナー

弁護士・ニューヨーク州弁護士

2001年弁護士登録。1998年東京大学法学部卒業、2007年カリフォルニア大学バークレー校ロースクールLL.M修了。2008年ニューヨーク州弁護士登録。2007年-2008年米国Orrick, Herrington & Sutcliffe法律事務所、2008年-2009年外務省国際法局経済条約課出向(経済連携協定及び投資協定の立案・交渉に従事)を経て、現在、西村あさひ法律事務所パートナー。

国内外の企業再編、合弁・資本提携に加え、コーポレート・ガバナンス、ストック・オプション、報酬制度等を含む会社法に関する企業法務を中心に、民法・労働法・知的財産権法等に関連する法律問題についてアドバイスを行う。

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