経営
経営戦略や企業運営に関する実務的な知見をまとめたカテゴリです。経営管理、組織運営、ガバナンス、財務戦略など、企業の意思決定に関わるテーマを中心に解説しています。制度や理論の紹介にとどまらず、実務への落とし込みや現場での活用を意識した内容を掲載しています。会計・法務分野とも関連するテーマについても横断的に取り扱っています。
《税務必敗法》 【第16回】「退職時に引継ぎミスがあった」
X会計事務所の顧問先のA社は印刷工場を営む小規模な株式会社である。決算月は3月であり、消費税の計算については簡易課税を適用している。
A社は印刷工場について緊急の修繕工事を×09年6月から12月に行うことを×09年2月の取締役会で決定した。
X会計事務所は、A社が×09年度において一般課税を適用した場合、消費税の還付が見込まれることから、×09年3月末日までに消費税簡易課税制度選択不適用届出書(以下「不適用届出書」という)を提出することとした。
〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例119】株式会社地域新聞社「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収への対応方針)に基づく共同協調行為の再度の認定、並びに新株予約権の無償割当て、新株予約権の無償割当てに係る基準日設定及び定時株主総会においてそれらについての追認をお諮りすることに関するお知らせ」(2026.7.14)
今回取り上げる開示は、株式会社地域新聞社(以下「地域新聞社」という)が2026年7月14日に開示した「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収への対応方針)に基づく共同協調行為の再度の認定、並びに新株予約権の無償割当て、新株予約権の無償割当てに係る基準日設定及び定時株主総会においてそれらについての追認をお諮りすることに関するお知らせ」である。
長いタイトルだが、敵対的買収者に対する買収防衛策の発動を決定したというのが主たる内容である。なお、経済産業省が2023年に公表した「企業買収における行動指針」において、「敵対的買収」は「同意なき買収」に、「買収防衛策」は「買収への対応方針」に言い換えられることになったのだが、わかりにくいように思われるため、本稿では「敵対的買収」と「買収防衛策」を用いることにする。
「新株予約権の無償割当て」とあるように、同社が、同社株主に対して新株予約権を無償で割り当てたうえで、敵対的買収者以外の同社株主がその新株予約権を行使し、同社から同社株式を取得することにより、敵対的買収者の同社議決権比率を低下させるというのが、この買収防衛策である。
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2026年改訂コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応 【後編】
本稿は、【前編】で整理したコーポレートガバナンス・コード2026年改訂版(※1)(以下「CGコード2026」という。)を踏まえ、コンプライ・オア・エクスプレインの対象範囲の変化が開示実務に与える影響を整理したうえで、株式会社東京証券取引所(以下「東証」という。)に寄せられたパブリック・コメントの「意見に対する考え方」を手がかりに、企業実務上の対応の視点を論じるものである。
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2026年改訂コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応 【前編】
金融庁及び株式会社東京証券取引所(以下「東証」という。)が事務局を務める「コーポレートガバナンス・コードの改訂に関する有識者会議(令和7年度)」における議論を踏まえ、東証は2026年7月21日に有価証券上場規程を一部改正し、コーポレートガバナンス・コード2026年改訂版(以下「CGコード2026」という。)を同日付で施行している(※1、2)。2026年4月10日から5月15日のパブリック・コメント募集期間に、147の個人及び団体からコメントが寄せられ、改訂案の方向性に賛同する意見が多数みられた。CGコード2026は、2015年のCGコード策定後、2018年、2021年に続く3度目の改訂となるが、コードの構造そのものが大幅に再編されている点が、これまでの改訂と異なる。
《税務必敗法》 【第15回】「預かった資料の管理をしていなかった」
クリニックを営むAは個人事業者である。税務についてはX会計事務所と顧問契約を締結しており、記帳代行と税務申告書の作成を依頼している。
Aのクリニックでは、毎月、記帳のための資料は紙の状態で一式をX会計事務所に郵送している。なお、現在使用中の預金通帳はコピーを送付し、繰越済みの通帳は原本を送付していた。しかし、X会計事務所では預り証は発行していなかった。
〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例118】昭和ホールディングス株式会社「代表取締役選任が出来ていないこと、経営の現況と今後の方針」(2026.7.8)
今回取り上げる開示は、昭和ホールディングス株式会社(以下「昭和ホールディングス」という)が2026年7月8日に開示した「代表取締役選任が出来ていないこと、経営の現況と今後の方針」である。
同社の開示は本連載【事例95】でも取り上げたが、それは、定時株主総会において、定足数が満たされないため、取締役を選任できないという内容だった。今回の開示は、タイトルのとおり、取締役会において新たな代表取締役を選ぶことができないという内容である。今度は、取締役会の定足数を満たすことができないのだろうか。
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〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例117】東芝テック株式会社「親会社の異動等に関するお知らせ(開示遅延)」(2026.6.8)
今回取り上げる開示は、東芝テック株式会社(以下「東芝テック」という)が2026年6月8日に開示した「親会社の異動等に関するお知らせ(開示遅延)」である。
同社は、社名からわかるとおり、株式会社東芝(以下「東芝」という)の子会社である。東芝は2023年12月20日をもって上場廃止になっているのだが(2023年12月19日開示「当社株式の上場廃止に関するお知らせ」)、社名に「東芝」が付く東芝テックはまだ上場している。
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事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第37回】「AI事業会社の架空売上」
2024年10月に東証グロースに上場したO社において、翌2025年4月、売上が過大計上されている可能性が浮かび上がった。証券取引等監視委員会の調査がきっかけである。
ただちに第三者委員会が設置され、同年7⽉25⽇、調査報告書が提出された。その結果、過去3年半で売上が合計119億円、過大計上されていたことが明らかになった。O社が受け取っていた代金は、O社が広告代理店に提供した金額が戻ってきただけであり、売上としての実態を伴っていなかった。
同年10月29日、法人としてのO社とY社長ら4名が、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪で起訴された。2026年5月25日、O社に罰金3億円、2名に懲役3年(執行猶予5年)の有罪判決が言い渡された。他方、Y社長ともう1名は、同日時点で公判がまだ始まっていない。
以下、第三者委員会の調査報告書を中心に、O社の不正について分析する。
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〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例116】フクダ電子株式会社「当社代表取締役会長による経費の不適切利用等と再発防止策に関するお知らせ」(2026.5.14)
今回取り上げる開示は、フクダ電子株式会社(以下「フクダ電子」という)が2026年5月14日に開示した「当社代表取締役会長による経費の不適切利用等と再発防止策に関するお知らせ」である。同社の代表取締役会長の福田孝太郎氏(以下「福田氏」という)による経費の不適切利用等が判明したため、再発防止策を講じることにしたという内容である。
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〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例115】株式会社桜井製作所「当社株式の上場廃止の決定及び整理銘柄の指定に関するお知らせ」(2026.4.15)
今回取り上げる開示は、株式会社桜井製作所(以下「桜井製作所」という)が2026年4月15日に開示した「当社株式の上場廃止の決定及び整理銘柄の指定に関するお知らせ」である。主文の記載は次のとおりであり、東京証券取引所(以下「東証」という)における上場廃止が決まったという内容である。
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