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〔小説〕『東上野税務署の多楠と新田』~税務調査官の思考法~ 【第9話】「調査官の意地」

しばらくの沈黙の後、間合いを計りながら小泉がミキに質問した。
「小部屋の中にあったゴミ箱に、売上伝票のような紙が破られ捨てられていました。これがそうです。」
小泉は、ごみ箱に捨ててあった紙のかたまりをミキに見せた。
「・・・それは昨日とかの売上の伝票でしょう?」
すかさず小泉が聴く。
「ではなぜ、ごみ箱に捨ててあったんでしょう。」

#No. 122(掲載号)
# 堀内 章典
2015/06/04

女性会計士の奮闘記 【第29話】「そのアドバイス、踏み込みすぎていませんか?」

〔P子〕たぶん、工場内部の振替価格などは、会社の方が数字を把握しているはずよ。
キツイことを言うようだけれど、そこに素人のあなたがアドバイスできると思ってるの?
〔M子〕(ドキッ!)

#No. 120(掲載号)
# 小長谷 敦子
2015/05/21

此の国にも『日本企業』! 【第5回】「《モンゴル》 モンゴルで暖かな省エネ住宅を~(株)高組・マイベース~」

マイベース社は、北海道旭川市に本拠を置く建設会社の(株)高組が100%子会社としてモンゴルに設立した投資会社で、現地の建設会社と組んで住宅開発案件に参画することを主な目的にしています。
そのプロセスにおいて親会社たる(株)高組から派遣された技術者の指導により、現地建設会社の施工技術向上が図られるという仕組みになっており、(株)高組が自ら100%のリスクを取って独資で住宅建設をするというわけではないことがプロジェクトの安全性を高めていると言えます。

#No. 119(掲載号)
# 西田 純
2015/05/14

〔小説〕『東上野税務署の多楠と新田』~税務調査官の思考法~ 【第8話】「多楠の失敗」

10時になるやいなや小泉と新田は店に入り、多楠は打ち合わせどおり裏口の前に張りついた。
2人が店に入ると、先日店にいた若手の板前とミキと呼ばれていた社長の妹と思われる女性が忙しそうに働いていた。
「東上野税務署の小泉と言います。社長さんはいらっしゃいますか。」
エプロンで手を拭きながら応対に出るミキ
「税務署?何のご用ですか。」

#No. 118(掲載号)
# 堀内 章典
2015/05/07

女性会計士の奮闘記 【第28話】「P子の教え」

〔N男〕でさ、俺が作った部門別損益表、見てくれた?
「M子は送られてきた部門別損益票をカバンから出して言いました。」
〔M子〕・・・テンション高かったわりには、10箇所程度埋めただけじゃない。

#No. 115(掲載号)
# 小長谷 敦子
2015/04/16

此の国にも『日本企業』! 【第4回】「《バングラデシュ》 友好的買収により命脈をつないだ~グラミンユーグレナ~」

今回は、バングラデシュで緑豆栽培を行っているグラミンユーグレナを取り上げます。「グラミンって、貧しい人相手の銀行じゃなかったっけ?」「ユーグレナって、たしか微生物で青汁や健康食品を作ってたり、ジェット燃料の開発をしているベンチャー企業では?」よくニュースに接している読者の中からは、そんな声が聞こえてきそうですね。

#No. 114(掲載号)
# 西田 純
2015/04/09

〔小説〕『東上野税務署の多楠と新田』~税務調査官の思考法~ 【第7話】「無予告調査」

「よく領収証控を見る気になったわよね。売上と合っていて当然だと思うから、私はまず見ないと思うわ。」
多楠に不正発見で先を越されたせいか、少し悔しそうな様子の淡路。
多楠は少々優越感に浸りながら
「たまたまですよ。何か予感めいたものがあって、領収証控を確認したんですが、結局1回こっきりの不正で、広がらなかったのが残念でした。」

#No. 113(掲載号)
# 堀内 章典
2015/04/02

女性会計士の奮闘記 【第27話】「自信のないことは知ったかぶりしない」

〔M子〕な・・・なんじゃこりゃ!
[携帯を見たM子は一瞬固まりました。]
〔M子〕・・・でも、そういえばほとんど説明してなかったかな・・・

#No. 111(掲載号)
# 小長谷 敦子
2015/03/19

此の国にも『日本企業』! 【第3回】「《フィリピン》 一品モノ受注生産をフィリピン人の手で~F.R.P.Philippines~」

まだ中小企業の海外進出が一般的でなかった1990年代前半に、縁あってフィリピンに進出した((株))旭東樹脂は、当初ミンダナオ島のカガヤンディオ市に工場を持ち、繊維強化プラスチック、いわゆるFRPの生産を始められたそうです。当時はバブルの最盛期、あるいはバブル崩壊直前ということで、周囲からはフィリピン、しかもミンダナオへの進出について随分と疑義の声もあったのだと伺いました。

#No. 110(掲載号)
# 西田 純
2015/03/12

〔小説〕『東上野税務署の多楠と新田』~税務調査官の思考法~ 【第6話】「崖っぷちの男」

ただし、多楠には気になることがあった。
先ほどの概況で、「部長」という肩書は付いているが、経理は吉本1人で担当しており、しかも店舗の責任者を兼ねている。あとは週3回程度出てきて書類の整理をするパートの女性がいるだけと聴いた。
“この会社は、経理面が弱体、記帳が追いついていないのではないか?”

#No. 109(掲載号)
# 堀内 章典
2015/03/05

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