わたしは税金 「ご近所Aさんの離婚」-慰謝料と税金-
「ねえ、下の階のAさんのところ、離婚したんだって」
「ふーん。うちのツヨシと同い年ぐらいの、女の子がいる部屋か」
「ええ、同級生よ。原因はご主人の浮気でね―マンションを奥さんに渡して、出て行ったらしいわ」
「お、そうか。養育費を送ったり、これから大変なんだろうなぁ・・・」
《顧問先にも教えたくなる!》資産づくりの基礎知識 【第12回】「今こそ注目! 個人向け国債の魅力」
2024年3月に日銀がマイナス金利政策の解除を決定したことから、大手銀行も普通預金の金利を上げるなど少しずつ「金利のある世界」が戻りつつあります。そこで注目したいのが、安全かつ確実に運用ができる個人向け国債です。
わたしは税金 「自動車泥棒」-雑損控除-
「へぇー、車が盗まれた・・・」
「警察には届けたけど、まず望みはないそうよ」
「しかし、夜中に車庫から盗んでいくとは、乱暴な話だなぁ」
「新手の窃盗団なんだって。うちも気をつけないと」
田中さんちのご近所で、車の盗難事件がありました。ご主人の通勤用に、最近買ったばかりとのこと。ローンがまだ100万円以上残っていて、ご本人はガックリなさっているそうです。
わたしは税金 「ツヨシくん誕生」-医療費控除-
「おめでとうございます。3,200グラムの元気な男の子ですよ」
産後、ベッドに横たわり、わが子をながめるお母さん方はみんな、満ち足りた穏やかないい表情をなさっています。新型コロナウイルス禍も平常に戻りつつあり、お見舞い客にも笑顔が絶えません。どこかの国の紛争やテロ事件などから完全に隔離され、病室は平和と希望に包まれています。
〈小説〉『所得課税第三部門にて。』 【第80話】「概算取得費控除の特例と更正の請求」
浅田調査官は、所得税の令和5年度の確定申告書を見ながら、呟く。
「・・・この納税者は、取得費に、措置法31条の4を使っているのか・・・」
国税庁のホームページで示されている「令和5年分 譲渡所得の申告のしかた」では、「概算取得費控除の特例」について、次のように記述されている。
《顧問先にも教えたくなる!》資産づくりの基礎知識 【第11回】「手軽な不動産投資? REITを知ろう」
「うーん、それでも不動産投資をしてみたい!」という方には、不動産を対象とした投資信託「REIT(リート)」がよいかもしれません。「REIT」とは、多くの投資家が資金を出し合って、投資の専門家(投資法人)に不動産への投資等をお願いし、その利益を受け取る仕組みです。
〈小説〉『所得課税第三部門にて。』 【第79話】「国会における質問主意書と答弁書」
昼休みに、中尾統括官は、「派閥からの還付金(キックバック)の税務上の扱いに関する質問主意書」を熱心に読んでいる。
〈小説〉『所得課税第三部門にて。』 【第78話】「キックバックと雑所得」
浅田調査官は、先ほどから国税庁が公表(令和6年1月)している「令和5年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告について-政治資金に係る「雑所得」の計算等の概要-」を読んでいる。
そして、「政治資金に係る「雑所得」の計算」には、次のように記され、国会議員に注意を喚起するためか、下線が引かれている。
プラス思考の経済効果 【第24回】「2024年の恵方巻き等の経済効果と食品ロス」
今年は、新型コロナが5類に移行してからはじめての「節分」でした。多くの人たちが恵方巻きを食べたのではないでしょうか。今年の立春は2月4日(日)で、立春の前日が節分ですから、今年の節分は2月3日(土)でした。
「恵方巻き」は、節分に恵方(その年の吉方、縁起の良い方角のことで、今年の恵方は「東北東やや東」)を向いて願い事をしながら無言で巻き寿司を食する風習のことで、この方法で恵方巻きを食するとその年の縁起が良いと言われています。
起源は大阪の花柳界、花街、船場などで、昔から行われていた風習と言われていますが、近年はマスコミが大々的に取り上げて、寿司業界、海苔業界、コンビニやスーパーの食品小売業界、百貨店などが積極的に宣伝・販売活動を行うことにより、売上高を拡大してきています。しかし、日持ちのしにくい寿司であるため、売れ残りが廃棄処分される食品ロスが問題になってきています。
今回は、2024年の恵方巻きをはじめとする「節分の寿司」の売上高と経済効果を予測し、さらに廃棄処分される食品ロスの金額を推計しました。
《顧問先にも教えたくなる!》資産づくりの基礎知識 【第10回】「社長こそ“老後の備え”が必要な理由」
経営者の方ご自身の老後について、どうお考えでしょうか。
「生涯現役だから、老後なんてないよ!」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。あるいは、「後継者がなかなか見つからないから、引退なんてできないよ!」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、すべての方に平等に時は過ぎ、人は老います。老いると今考えていることができなくなったり、病に倒れたりすることもあるでしょう。だからこそ、少しでも若いうちから将来について考える必要があります。特に、経営者という責任のある立場の方にとっては、備えが大切です。
これからのことを考えるにあたり、特に着目すべき点は「年金」「認知症」「相続」の3つです。