IFRSの適用と会計システムへの影響
【第2回】
「『複数元帳』への対応」
公認会計士 小田 恭彦
-はじめに-
IFRS導入に限らず、会計基準が変更になると、それを実装する会計システムも少なからず影響を受けます。
今回はIFRS導入時の会計システムへの影響のひとつである「複数元帳」について解説します。
「2つの総勘定元帳」が必要に
IFRSが適用となるのは上場企業等が開示する連結財務諸表のみです。よって連結財務諸表作成のベースとなる企業グループ各社の個別財務諸表をIFRS適用し、それをもとに連結財務諸表を作成する必要があります。
一方で、個別財務諸表は適用対象外です。つまり、税務申告等のための各社の個別財務諸表は従来どおり日本基準で作成することになります。
このためIFRSを適用する企業及びそのグループ各社はIFRSと日本基準の2つの個別財務諸表を作成する必要があることから、「2つの総勘定元帳」が必要になります。
複数元帳の構造
従来の会計システムでは、通常、総勘定元帳は1つです。これまでは複数の総勘定元帳を用意して1つの事実に対し異なった会計処理をするという考え方は、基本的にありませんでした。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。