義務だけで終わらせない「ストレスチェック」の活かし方
【第2回】
「ストレスのメカニズム」
特定社会保険労務士 大東 恵子
やみくもに実施すればいいわけではない
ストレスチェックを始めとしたメンタルヘルス対策を考えるとき、「ストレスのメカニズムに即した対応」というものが重要となる。
この連載のテーマであるストレスチェックにおいては、実施義務があるからといってやみくもに行うのではなく、ストレスのメカニズムをしっかりと理解し、メカニズムのどの部分の結果が現われているのか、またその結果を踏まえてメカニズムのどの部分にアプローチすればよいのか、そのアプローチによってストレスチェックの数値がどのように変化しているのか、という捉え方が必要となる。
すなわち、メンタルヘルス対策は、『状況査定→仮説→検証→評価』の繰り返しで進めていくことが重要であり、そのチェック道具として、ストレスチェックを利用する必要がある。
ストレスのメカニズムについては、数多くの学者がさまざまな観点から理論を打ち立てている。その中の1つに、アメリカ国立職業安全衛生研究所(NIOSH)が示した「職業性ストレスモデル」というものがあり、図で示すと以下の通りとなる。
ストレッサーと個人的要因
まず、ストレスには原因があり、この原因のことを「ストレッサー」と呼ぶ。照明や換気環境、寒暖などハードな職場環境面についての要因はもちろんのこと、人間関係や仕事の量や質などのソフト面についても含まれ、職場に蔓延する要因すべてが含まれる。
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