残業代の適正な計算方法
【第1回】
「労働時間の基本をおさえる」
社会保険労務士 井下 英誉
1 はじめに
本連載では、「残業時間の適正な計算方法」について、5回にわたって解説する。
まず、残業代を適正に計算するうえで大切なことは何であろうか。
それは、次の式の内容を正しく理解することである。
[残業代] = [残業単価] × [残業時間]
残業代が残業単価に残業時間を乗じて計算される以上、そのどちらかの数字が間違っていれば、当然「適正」な計算結果は得られない。
労使問題として頻繁に発生する未払賃金(未払残業)トラブルは、会社が残業代を全く支払わないという理由で生じることもあるが、多くの場合は、使用者が残業単価や残業時間を正しく理解しておらず、適正な計算が行われないために起こるのである。
一方で、残業時間は労働時間の一部であるから、労働時間を正しく理解していなければ、残業時間を正しく理解することはできないともいえる。
したがって、本連載では、第1回で「労働時間」を取り上げ、第2回以降で残業時間や残業単価等について解説を行うこととする。
2 労働時間の原則と例外
労働基準法では32条から32条の4において、労働時間の原則的取扱いと例外的取扱いを定めている。
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