公開日: 2013/06/27 (掲載号:No.25)
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神田ジャズバー夜話 「2.田舎者」

筆者: 山本 博一

カテゴリ:

初めて男が店に表れたとき、私はその風貌を見て笑ってしまった。髪の毛がワサワサと不定形のアフロヘアーのようで、スーツ姿の大きな体との取り合わせがなんとも可笑しかった。
「今、笑ったでしょ」
大きな長方形の顔から太い声が出た。口ヒゲの下にある唇は薄く引き結ばれ、黒ぶちの眼鏡の奥にある細い目から表情は伺い知れない。
「え、はい」少しビビり、半ば自棄で返事をした。

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「今、笑ったでしょ」
大きな長方形の顔から太い声が出た。口ヒゲの下にある唇は薄く引き結ばれ、黒ぶちの眼鏡の奥にある細い目から表情は伺い知れない。
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連載目次

筆者紹介

山本 博一

(やまもと・ひろかず)

1956年2月29日、東京都江戸川区生まれ。同在住。
2007年2月に脱サラして神田の地下にジャズバーを開店。困窮しながらも6年を経て継続中である。
著書に、桑原聡氏と共著2010年「酒とジャズの日々」(医療タイムス 社2010年)がある。

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