公開日: 2013/04/04 (掲載号:No.13)
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「平成24年版 中小企業の会計に関する指針」の主な改正点と留意点 【第3回】「各論における改正事項『固定資産・引当金』」

筆者: 永橋 利志

「平成24年版

中小企業の会計に関する指針」の

主な改正点と留意点

【第3回】

「各論における改正事項

『固定資産・引当金』」

 

税理士 永橋 利志

 

1 固定資産の減価償却

「平成24年版 中小企業の会計に関する指針」(以下「中小会計指針」)では、「有形固定資産の減価償却の方法は、定率法、定額法その他の方法に従い、耐用年数にわたり毎期継続して適用し、みだりに変更してはならない。」(中小会計指針34項)としている。

各企業が減価償却方法や使用期間を任意に定め、随時変更することが可能となると、一企業の事業年度間や同業他社間での比較可能性が損なわれ、債権者等の利害関係者や特に中小企業においては経営者にとって有用な会計情報を得ることができない可能性がある。

これまでのわが国の減価償却に関する考え方は、毎期の規則償却を原則として、規則償却以外の償却が規定されているものに、のれん(営業権)や繰延資産がある。ただし、のれんや繰延資産について、規則償却以外の償却を認める場合、「毎期均等額以上」の償却を求めているのであり、このような処理を求めることは、保守主義の原則の観点から容認されると考えられていた。

中小企業が実際に減価償却を行う場合の注意点を「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」(以下「チェックリスト」という)のチェック項目No.22では、「減価償却は経営状況により任意に行うことなく、継続して規則的な償却を行ったか。」として、規則的に減価償却が行われていたかを確認する項目が設けられている。

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中小企業の会計に関する指針」の

主な改正点と留意点

【第3回】

「各論における改正事項

『固定資産・引当金』」

 

税理士 永橋 利志

 

1 固定資産の減価償却

「平成24年版 中小企業の会計に関する指針」(以下「中小会計指針」)では、「有形固定資産の減価償却の方法は、定率法、定額法その他の方法に従い、耐用年数にわたり毎期継続して適用し、みだりに変更してはならない。」(中小会計指針34項)としている。

各企業が減価償却方法や使用期間を任意に定め、随時変更することが可能となると、一企業の事業年度間や同業他社間での比較可能性が損なわれ、債権者等の利害関係者や特に中小企業においては経営者にとって有用な会計情報を得ることができない可能性がある。

これまでのわが国の減価償却に関する考え方は、毎期の規則償却を原則として、規則償却以外の償却が規定されているものに、のれん(営業権)や繰延資産がある。ただし、のれんや繰延資産について、規則償却以外の償却を認める場合、「毎期均等額以上」の償却を求めているのであり、このような処理を求めることは、保守主義の原則の観点から容認されると考えられていた。

中小企業が実際に減価償却を行う場合の注意点を「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」(以下「チェックリスト」という)のチェック項目No.22では、「減価償却は経営状況により任意に行うことなく、継続して規則的な償却を行ったか。」として、規則的に減価償却が行われていたかを確認する項目が設けられている。

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連載目次

筆者紹介

永橋 利志

(ながはし・さとし)

税理士

昭和59年 関西学院大学商学部卒業
平成12年 永橋利志税理士事務所開業
現   在 日本税理士会連合会理事調査研究部副部長
      近畿税理士会常務理事調査研究部長
      日本税理士会連合会中小企業会計研究会委員

【著書】
・『更正の請求を巡る税務処理と実務対応』(税務研究会)
・『早わかり 東日本大震災に対応する税務』(共著、税務経理協会)
・『非上場株式の納税猶予制度』(共著、ぎょうせい)
・『平成20年版 中小企業の会計に関する指針ガイドブック』(共著、清文社)等

関連書籍

法人税事例選集

公認会計士・税理士 森田政夫 共著 公認会計士・税理士 西尾宇一郎 共著

会計税務便覧

日本公認会計士協会東京会 編

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【電子書籍版】法人税事例選集

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公認会計士・税理士 森田政夫 著 公認会計士・税理士 西尾宇一郎 著

法人の不良債権処理と税務の対応

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法人税申告書と決算書の作成手順

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