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《速報解説》 中小企業者等の少額減価償却資産の特例、適用期限の延長に加え対象法人の見直しあり~令和6年度税制改正大綱~

 《速報解説》 中小企業者等の少額減価償却資産の特例、適用期限の延長に加え対象法人の見直しあり ~令和6年度税制改正大綱~   Profession Journal編集部   取得価額30万円未満の減価償却資産を対象とした「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(措法67の5)については、「令和6年度税制改正の大綱」(12月22日(金)閣議決定)において令和8年3月31日までの2年延長が示されたが、下記の通り一部対象法人の見直しも行われる。 大綱(P62)では本制度について、下記のように記述されている(下線部は編集部による)。 下線部のとおり、いわゆる電子申告が義務化された法人(事業年度開始の日における資本金の額又は出資金の額が1億円超)については、従業員要件を300人以下(現行500人以下)に引き下げるとされている。 ここで、そもそも本制度が中小企業を対象とした特例措置であるとの認識の間で混乱が生じる恐れがあるため、以下で整理したい。 本制度の対象となるのは「中小企業者等」(措法67の5①)のうち、事務負担に配慮する必要があるとして「常時使用する従業員の数が500人以下」(令和2年度改正で1,000人以下から引下げ)とされている(措法67の5①、措令39の28①)。 この「中小企業者等」は措法67の5①上、「中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4⑰)」と「等」に分けられ、後者の「等」は「農業協同組合等(措法42の4⑲九)」を指し、下記の組合等が該当する。 ここで、「中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4⑰)」は資本金の額又は出資金の額が1億円以下とされているため(※1)電子申告義務化法人の対象外となるが、「等」すなわち「農業協同組合等(措法42の4⑲九)」については、本制度の適用にあたり資本金・出資金の制約がない。 (※1) 中小企業者に係るもう一方の要件である「資本又は出資を有しない法人のうち従業員数1,000人以下」は、本制度独自の要件である上記の500人以下の従業員数要件があるため考慮外。 このため「農業協同組合等(措法42の4⑲九)」は、「常時使用する従業員の数が500人以下」という要件については「中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4⑰)」と共通するものの、資本金又は出資金1億円超、すなわち電子申告義務化法人の対象であっても本制度の適用が可能とされる。 (※2) 組合等のうち電子申告義務化の対象となるものについては、e‐Taxホームページ「大法人の電子申告の義務化について」にある「電子申告の義務化の対象法人一覧表(組織区分別)」を参照されたい。 ここまでの解説については本誌にも寄稿いただいている鯨岡健太郎公認会計士・税理士の著作『中小企業の判定をめぐる税務』(清文社 刊)に図解されているため、そちらをご覧いただきたい。 上記を踏まえ、令和6年度税制改正大綱で示された内容を整理すると、本制度の適用対象である「中小企業者等」のうち、「電子申告が義務化された(資本金又は出資金1億円超の)農業協同組合等」については、「常時使用する従業員の数が500人以下」との要件を「300人以下」とする改正案が見えてくる。 ちなみに12月22日(金)に公表された経済産業省による税制改正資料(P22)においても、「従業員数については、中小企業者は500名以下、出資金等が1億円超の組合等は300名以下が対象」(赤字が改正箇所)と解説されている。 なお、上記改正案の施行時期については大綱に記載がないため、今後の法案等で確認する必要がある。 (了)

#Profession Journal 編集部
2023/12/28

《速報解説》 草案からの修正を経て、RSの特例に関して取締役等の死亡などの事由の取扱いにつき明確化を図る「企業内容等開示ガイドライン」の改正が、金融庁より公表される

《速報解説》 草案からの修正を経て、RSの特例に関して 取締役等の死亡などの事由の取扱いにつき明確化を図る 「企業内容等開示ガイドライン」の改正が、金融庁より公表される   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2023(令和5)年、12月26日、金融庁は、「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正を公表した。 これにより、2023年11月6日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方も公表されており、公開草案から修正されている箇所もある。 これは、株式報酬として交付される株式が譲渡制限付である場合に、有価証券届出書の提出を不要とする特例に関して、取締役等の死亡などの事由の取扱いについて明確化を図るものである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 主な内容 総額1億円以上の有価証券の募集又は売出しを行う際には、有価証券届出書の提出が必要とされている。 他方、株式報酬として交付される株式が譲渡制限付である場合(いわゆる譲渡制限付株式(RS:Restricted Stock))については、有価証券届出書の提出を不要とし、臨時報告書の提出で足りるとする特例が設けられている。 「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正は、株式報酬について発行会社の株式報酬規程やRSの割当契約等において、次の事由が生じた際、譲渡制限を解除する旨の条項が含まれている場合であっても、上記の特例の譲渡制限期間の要件を満たし、有価証券届出書の提出が不要であることを明確化するものである   Ⅲ 適用日 2023年12月26日付で適用される。 (了)

#阿部 光成
2023/12/27

《速報解説》 会計士協会、独立監査人が実施する中間・期中財務諸表に対するレビューの草案を公表~合わせて「四半期開示制度の見直しに関する留意点(レビュー編)」も公開~

《速報解説》 会計士協会、独立監査人が実施する中間・期中財務諸表に対するレビューの草案を公表 ~合わせて「四半期開示制度の見直しに関する留意点(レビュー編)」も公開~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2023年12月22日、日本公認会計士協会は、次のものを公表し、意見募集を行っている。 これは、「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」(企業会計審議会監査部会)を受けたものである。 なお、「四半期開示制度の見直しに関する留意点Vol.1~レビュー編~」も公表されている。 意見募集期間は2024年1月22日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 独立監査人が実施する中間財務諸表に対するレビュー(公開草案) 金融商品取引法における中間財務諸表に対するレビューを対象とする。 現行の「四半期レビュー」(四半期レビュー基準報告書第1号)を改正し、「独立監査人が実施する中間財務諸表に対するレビュー」(期中レビュー基準報告書第1号)として公表する。 「四半期レビュー」を「期中レビュー」へ、また、「四半期財務諸表」を「中間財務諸表」へなどの用語の改正を行う。 質問、分析的手続を中心としたレビュー手続であり、保証水準は「限定的保証」である。 適正表示の枠組みを対象とする。   Ⅲ 独立監査人が実施する期中財務諸表に対するレビュー(公開草案) 金融商品取引法における中間財務諸表に対するレビュー以外の期中レビューを対象とする。 任意の期中レビューを想定し、「独立監査人が実施する期中財務諸表に対するレビュー」(期中レビュー基準報告書)を新設する。 質問、分析的手続を中心としたレビュー手続であり、保証水準は「限定的保証」である。 適正表示及び準拠性の枠組みを対象とする。   Ⅳ 適用時期等 「独立監査人が実施する中間財務諸表に対するレビュー(公開草案)」の適用時期等は次のとおりである。 「独立監査人が実施する期中財務諸表に対するレビュー(公開草案)」の適用時期等は次のとおりである。 (了)

#阿部 光成
2023/12/27

《速報解説》 プラットフォーム課税の導入等~令和6年度税制改正大綱~

《速報解説》 プラットフォーム課税の導入等 ~令和6年度税制改正大綱~   税理士 石川 幸恵   令和5年12月22日に閣議決定された「令和6年度税制改正大綱」では、国外事業者によるオンラインゲーム等モバイルアプリの配信を、取引を仲介したプラットフォーム事業者が行った取引とみなして、プラットフォーム事業者に消費税の納税義務を課す見直しが行われた。改正の背景と制度の内容を以下で概説する。   1 改正の背景 (1) 過去の電気通信利用役務の提供に関する改正 日本国内で利用されるデジタルサービスにつき、提供者の所在地にかかわらず等しく課税し、公平な競争環境を確保することを目的として、平成27年度の税制改正で次の見直しが行われた。 (※) 登録国外事業者制度は令和5年10月以降、適格請求書等保存方式に吸収された。 (2) 近年のデジタルサービス市場の動向 近年のデジタルサービス市場では、オンラインゲームを中心とした消費者向けモバイルアプリの成長が顕著である。その背景には、プラットフォーム事業者を介して契約、配信、代金決済等を行うことで事業規模の小さいサプライヤーや国外のサプライヤーがサービス提供できるようになったという市場構造の変化がある。 (3) 消費者向けモバイルアプリの配信に関する消費税課税の問題点 電子書籍や音楽・動画配信等のコンテンツ販売は大規模なプラットフォーム事業者がサプライヤーからコンテンツを購入した上で提供(バイセル方式)するため、プラットフォーム事業者が消費税の納税義務者となる。一方、オンラインゲーム等のモバイルアプリでは、通常、プラットフォーム事業者は取引の仲介を行っているにすぎず、個々のサプライヤーが消費者に対してコンテンツを提供する(セールスエージェント方式)ため、サプライヤーが消費税の納税義務者となる。サプライヤーには日本国内に一切拠点を持たない小規模な国外事業者が数多く含まれ、納税義務者の補足等に限界がある。そのため、国内外の事業者間で競争条件の同一化が阻害されている、課税の公平性を確保できていないなどの問題が生じている。 (4) 諸外国における動向 上記の問題を解決するため、世界の多くの国ではプラットフォーム課税が導入されている。プラットフォーム課税とは、国外事業者がプラットフォームを介して行うモバイルアプリの配信等につきプラットフォーム事業者が行った取引とみなして、プラットフォーム事業者に消費税の納税義務を課すものである。 日本においても令和5年度税制改正大綱(与党大綱)でプラットフォーム課税を検討することが示されており、令和6年度税制改正大綱にて具体的な見直しとなった。   2 制度の内容 (1) 内容 国外事業者がプラットフォームを介して行う消費者向け電気通信利用役務の提供のうち、一定規模を超えるプラットフォーム事業者を介して対価を収受するものについては、そのプラットフォーム事業者が行ったものとみなして、国外事業者に代わり納税義務が課される。 ① 対象となるプラットフォーム事業者の規模要件 プラットフォーム事業者自身のプラットフォームで行ったものとみなされる消費者向け電気通信利用役務の提供に係る対価の額の合計額が、その課税期間につき50億円を超える事業者を国税庁長官が「特定プラットフォーム事業者」として指定する。 特定プラットフォーム事業者の指定は、プラットフォーム課税に高い税務コンプライアンスや事務処理能力が求められること等を考慮して設けられている。 ② 適用時期 令和7年4月1日以後に行われる電気通信利用役務の提供について適用される。 (2) 気になるポイント 事業者が事業のためにプラットフォーム課税の対象となるモバイルアプリを利用した場合の仕入税額控除や、特定プラットフォーム事業者の指定がその課税期間の取引額に拠るのは課税の予見可能性として問題ないかなど、整備が必要な点が出てくると考えられる。   (了)

#石川 幸恵
2023/12/26

《速報解説》 会計士協会が「グループ監査における特別な考慮事項」に伴う監査基準報告書等の改正案を公表~「経営者確認書」や「監査報告書の文例」などを修正~

《速報解説》 会計士協会が「グループ監査における特別な考慮事項」に伴う監査基準報告書等の改正案を公表 ~「経営者確認書」や「監査報告書の文例」などを修正~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2023年12月22日、日本公認会計士協会は、「監査基準報告書600「グループ監査における特別な考慮事項」に伴う監査基準報告書等の改正(公開草案)」を公表し、意見募集を行っている。 これは、監査基準報告書600「グループ監査における特別な考慮事項」(2023年1月12日改正)に伴って、監査基準報告書580「経営者確認書」などを改正するものである。 意見募集期間は2024年1月22日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 監査基準報告書580「経営者確認書」 経営者確認書の記載例のうち、「2.金融商品取引法に基づく監査の経営者確認書(連結財務諸表)の記載例」及び「3.金融商品取引法に基づく中間監査の経営者確認書(中間連結財務諸表)の記載例」について、「当社」を「当社グループ」に修正する(改正案付録2)。   Ⅲ 監査基準報告書560実務指針第2号「訂正報告書に含まれる財務諸表等に対する監査に関する実務指針」 次の修正を行う。   Ⅳ 監査基準報告書700実務指針第1号「監査報告書の文例」 「財務諸表監査における監査人の責任」について、監査基準報告書600「グループ監査における特別な考慮事項」の規定に合わせて修正する(改正案20項及び各文例)。   Ⅴ 監査基準報告書700実務ガイダンス第1号「監査報告書に関するQ&A」 監査人の責任の記載内容に関し、監査基準報告書600「グループ監査における特別な考慮事項」を参照している箇所について修正する(改正案Q1-1)。   Ⅵ 適用時期等 2024年4月1日以後開始する事業年度に係る財務諸表の監査及び同日以後開始する中間会計期間に係る中間財務諸表の中間監査から適用する。 公認会計士法上の大規模監査法人以外の監査事務所においては、2024年7月1日以後に開始する事業年度に係る財務諸表の監査及び同日以後開始する中間会計期間に係る中間財務諸表の中間監査から適用する。 ただし、それ以前の決算に係る財務諸表の監査及び中間会計期間に係る中間財務諸表の中間監査から適用することを妨げない。 監査基準報告書560実務指針第2号「訂正報告書に含まれる財務諸表等に対する監査に関する実務指針」の改正については、2024年4月1日以後に監査報告書を発行する訂正後の財務諸表に対する監査に適用する。 (了)

#阿部 光成
2023/12/25

《速報解説》 金融庁、「重要な契約」の開示に係る「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正を確定~企業・株主間のガバナンスに関する合意等の開示求める~

《速報解説》 金融庁、「重要な契約」の開示に係る「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正を確定 ~企業・株主間のガバナンスに関する合意等の開示求める~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 令和5(2023)年12月22日、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(内閣府令第81号)が公布された。これにより、2023年6月30日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。 公開草案に寄せられたコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方も公表されており、金融庁の考え方が詳細に示されている。 これは、有価証券報告書及び有価証券届出書(以下「有価証券報告書等」という)及び臨時報告書における「重要な契約」の開示について改正するものである。「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」も改正する。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 企業・株主間のガバナンスに関する合意 有価証券報告書等の提出会社(提出会社が持株会社の場合には、その子会社を含む)が、提出会社の株主との間で、次のガバナンスに影響を及ぼし得る合意を含む契約(重要性の乏しいものを除く)を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的及びガバナンスへの影響等の開示を求める。   Ⅲ 企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意 有価証券報告書等の提出会社が、提出会社の株主(大量保有報告書を提出した株主)との間で、次の株主保有株式の処分等に関する合意を含む契約(重要性の乏しいものを除く)を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的等の開示を求める。   Ⅳ ローン契約と社債に付される財務上の特約 1 臨時報告書の提出 2 有価証券報告書等への記載 有価証券報告書等の提出会社が、財務上の特約の付されたローン契約の締結又は社債の発行をしている場合であって、その残高が連結純資産額の10%以上である場合(同種の契約・社債はその負債の額を合算する)、当該契約又は社債の概要及び財務上の特約の内容の開示を求める。   Ⅴ 施行期日等 本内閣府令は2024年4月1日から施行する。 なお、改正後の規定は、以下のとおり適用する。 (了)

#阿部 光成
2023/12/25

《速報解説》 民間企業によるイノベーション投資を促進するためのイノベーションボックス税制の創設 ~令和6年度税制改正大綱~

《速報解説》 民間企業によるイノベーション投資を促進するためのイノベーションボックス税制の創設 ~令和6年度税制改正大綱~   弁護士 羽柴 研吾   1 概要 令和5年12月22日に閣議決定された「令和6年度税制改正大綱」において、イノベーションボックス税制の創設が明記され、次のように、国内で自ら研究開発した知的財産権から生ずる譲渡所得やライセンス所得のうち、最大30%の金額をその事業年度の損金に算入できることとされた。この税制は、イノベーションの国際競争が激化する中、日本の研究開発拠点としての立地競争力を強化し、民間による無形資産投資を後押しすることを目的とするものである。 (※) 経済産業省「経済産業関係 令和6年度税制改正について」6頁より一部抜粋   2 イノベーションボックス税制の創設の背景 イノベーションボックス税制とは、知的財産権によって得られた所得について、優遇税率を適用することを通じてイノベーション投資を促す制度である。わが国では、既にイノベーション投資を促す税制として研究開発税制が導入されているところ、研究開発税制が研究開発投資に着目したインプット段階の税制として位置付けられているのに対し、イノベーションボックス税制は、研究開発の成果である知的財産の社会実装によって得られた収益に着目したアウトプット段階の税制として位置付けられている。 (※) 「自由民主党税制調査会資料」(令和5年12月7日)より一部抜粋 イノベーションボックス税制は、欧州を中心に導入され、近年ではアジア等の地域でも導入が進むなど、国際競争力を獲得するための制度間競争が顕著になっている。また、わが国の製造業における研究開発費は伸び悩みの傾向にあり、日本企業が海外で研究開発を行う比率も増加傾向にあるとの指摘もある。そのため、わが国の研究開発・イノベーション拠点としての魅力を高め、国際競争力を強化するために、イノベーションボックス税制の導入が期待されていたところであった。 このような国際情勢も踏まえ、経済産業省は「我が国の民間企業によるイノベーション投資の促進に関する研究会」を発足させ、令和5年7月31日に「我が国の民間企業によるイノベーション投資の促進に関する研究会中間とりまとめ」を公表し、イノベーションボックス税制の早期導入を提言していた。また、政府も、同年11月20日に公表した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の1つとして、令和6年度税制改正において、イノベーションボックス税制を創設することを明記していた。   3 イノベーションボックス税制の概要 イノベーションボックス税制の適用にあたっては、自国での研究開発の実態との関連付けが求められている。これは、OECD修正ネクサスアプローチの考え方を採用したものと考えられる。 (1) イノベーションボックス税制の適用要件 (2) 損金算入できる金額の計算式 イノベーションボックス税制の適用によって受けられる所得控除の算定式のイメージは次のとおりである。 (※) 経済産業省「経済産業関係 令和6年度税制改正について」7頁より一部抜粋 上記(1)の要件を満たす場合、当該法人は、次の①と②の金額のうち、いずれか少ない金額の30%に相当する金額をその事業年度の損金に算入することができる。   4 施行日 イノベーションボックス税制は、令和7年4月1日から施行される予定である。 (了)

#羽柴 研吾
2023/12/25

《速報解説》 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等の一部見直し及び延長~令和6年度税制改正大綱~

 《速報解説》 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等の一部見直し及び延長 ~令和6年度税制改正大綱~   税理士 徳田 敏彦   「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置」(以下「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」という)と「特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税制度の特例」(以下「住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置」という)について、令和5年12月22日に閣議決定された「令和6年度税制改正大綱」において延長されるとともに一部改正されることになった。   1 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置 (1) 適用期限の延長 適用期限が3年延長され、令和5年12月31日の期限は令和8年12月31日まで延長される。 (2) 非課税限度額 改正なし。 省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円。 (3) 非課税限度額の上乗せ措置 住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋を取得する場合において、非課税限度額の上乗せ措置の適用対象となる「省エネ等住宅」とは、次の①から③の省エネ等基準のいずれかに適合する住宅用の家屋である。 このうち上記①が以下のように改正される(上記②及び③については改正なし)。 ただし、令和6年1月1日以後に住宅取得等資金の贈与を受けて、住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋を取得する場合において、その住宅用家屋の省エネ性能が「断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費量等級4以上」であり、かつ、その住宅用家屋が次のいずれかに該当するものであるときは、その住宅用家屋をエネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用家屋とみなす。 この改正は令和6年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用する。   2 住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置 (1) 適用期限の延長 適用期限が3年延長され、令和5年12月31日の期限は令和8年12月31日まで延長される。 (2) 特別控除額 改正なし(特別控除額2,500万円まで)。 ただし、令和6年1月1日以後の贈与については、相続時精算課税に係る基礎控除110万円が適用され、贈与額から基礎控除を控除した残額から特別控除額を控除することになる。 (3) 相続財産への加算 相続時精算課税適用財産はその贈与者の死亡に係る相続税の課税価額に加算されることになる。 この場合、贈与金額から相続時精算課税に係る基礎控除を控除した金額を加算する。つまり、特別控除額2,500万円を控除する前の価額を相続税の課税価格に加算する。 これは、住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置を適用した場合も同様である。 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の適用を受けた金額については相続税の課税価格には加算されないことに留意する。 (了)

#徳田 敏彦
2023/12/25

《速報解説》 金融庁、四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂等に係る草案を公表~金商法改正に対応し、四半期開示の見直しに伴う監査人のレビューに係る必要な対応を行う~

《速報解説》 金融庁、四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂等に係る草案を公表 ~金商法改正に対応し、四半期開示の見直しに伴う監査人のレビューに係る必要な対応を行う~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 令和5(2023)年12月14日付で(ホームページ掲載日は2023年12月21日)、企業会計審議会監査部会は、「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」を公表し、意見募集を行っている。 令和5年11月29日に、「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(法律第79号)が公布され、四半期開示義務を廃止する金融商品取引法の改正に伴う関係政令・内閣府令等の規定の整備が進められている。 公開草案は、当該改正に対応し、四半期開示の見直しに伴う監査人のレビューに係る必要な対応を行うものである。 意見募集期間は2024年1月24日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 1 概要 四半期レビュー基準について、改正後の金融商品取引法における中間財務諸表に対するレビューに加えて、四半期開示義務が廃止された後の四半期決算短信におけるレビューも含め、年度の財務諸表の監査を実施する監査人が行う期中レビューのすべてに共通するものとして改訂する。 次の改訂である。 2 実施基準の改訂 期中レビューの実施に当たっては、準拠性に関する結論の表明の場合であっても、適正性に関する結論の表明の場合と同様に、期中レビュー手続を実施し、結論の表明の基礎となる証拠を得なければならないことから、「第二 実施基準」が当然に適用されることになる。 また、特別目的の期中財務諸表には多種多様な期中財務諸表が想定されることから、「第二 実施基準」において、監査人は、特別目的の期中財務諸表の期中レビューを行うに当たり、当該期中財務諸表の作成の基準が受入可能かどうかについて十分な検討を行わなければならないことを明確にしている。 3 報告基準の改訂 「第一 期中レビューの目的」において、「適正性に関する結論」に加えて「準拠性に関する結論」にかかる記述を付記したことを踏まえ、「第三 報告基準」において、期中レビュー報告書において記載すべき事項を明確にしている。 「準拠性に関する結論」を表明するに当たって、監査人は、経営者が採用した会計方針が、会計の基準に準拠して継続的に適用されているかどうか、期中財務諸表が表示のルールに準拠しているかどうかについて形式的に確認するだけではなく、当該会計方針の選択及び適用方法が適切であるかどうかについて、会計事象や取引の実態に照らして判断しなければならないことにも留意が必要である。 4 「監査に関する品質管理基準」の改訂 「四半期レビュー基準」の「期中レビュー基準」への改訂に伴い、品質管理基準の一部の改訂を行って、期中レビューについて品質管理基準が準用されるように改める。 5 不正リスク対応基準との関係 期中レビューについては、年度監査と同様の合理的保証を得ることを目的としているものではないことから、不正リスク対応基準は期中レビューには適用されない。 なお、期中レビューの過程において、期中財務諸表に不正リスク対応基準に規定している不正による重要な虚偽の表示を示唆する状況を識別した場合等には、監査人は、必要に応じて、期中レビュー基準に従って、追加的手続を実施することになる。   Ⅲ 実施時期等 次のことが記載されている。 なお、2023年12月14日に開催された「企業会計審議会監査部会(第55回)」の「資料1 事務局資料」の「[参考]適用時期②(四半期報告書提出会社)」(下図)では、決算期ごとに適用時期が記載されている。 (金融庁ホームページより抜粋) (了)

#阿部 光成
2023/12/22

《速報解説》 監査役協会、改定版「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を公表~「監査に関する品質管理基準」及び倫理規則の改訂、KAM等の導入に対応~

《速報解説》 監査役協会、改定版「会計監査人の評価及び選定基準策定 に関する監査役等の実務指針」を公表 ~「監査に関する品質管理基準」及び倫理規則の改訂、KAM等の導入に対応~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2023年12月21日、日本監査役協会 会計委員会は、改定版「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を公表した。 これは、2021年11月の「監査に関する品質管理基準」の改訂、監査上の主要な検討事項(KAM)の導入、倫理規則の改訂、公認会計士法改正による上場会社監査に関する登録制の導入への対応など多岐にわたるものである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 主な改定の内容 1 監査法人の品質管理 「監査に関する品質管理基準」を踏まえて、監査法人の品質管理を評価する際の留意事項が示されており、監査役等が監査法人に対して確認する事項が列記されている。 2 監査チームの独立性 監査チームの独立性について評価する際に確認する事項が列記されている。 倫理規則(非保証業務の提供及び報酬関連情報等)に係る対応の状況などに関して記載されている。 3 監査の有効性・効率性 監査法人の状況及び品質管理体制についての報告を受ける際に、有効性・効率性について配慮がなされているかについて確認する。 監査チーム内における情報共有、予期せぬ重要事項の発生防止、内部統制の改善の提言などについて記載されている。 関連する確認・留意すべき事項として、監査チームは、作業時間を分析し、監査時間の縮減・平準化に向けた改善案を立案・共有しているかが示されている。 4 海外のネットワーク・ファームの監査人又はその他の監査人とのコミュニケーション 海外のネットワーク・ファームの監査人又はその他の監査人がいる場合、企業にとって特に海外における不正リスクの重要性が高まっていることに鑑み、十分なコミュニケーションが取られているかについて記載されている。 5 付録 登録上場会社等監査人が公表する情報、会計監査人の選解任又は不再任議案の決定に関する監査役等のベストプラクティス(時系列整理)、会計監査人交代に関する検討の手順例(実例に基づく時系列整理)が記載されている。 (了)

#阿部 光成
2023/12/22
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