会社が取り組む
社員の健康管理
【第7回】
「過重労働に伴う健康障害の防止」
社会保険労務士 佐藤 信
1 はじめに
長時間にわたる過重な労働は、疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられている。
労働者が疲労を回復することができないような長時間にわたる過重労働を排除していくとともに、労働者に疲労の蓄積を生じさせないようにするため、時間外・休日労働時間の削減、年次有給休暇の取得促進等のほか、事業場における健康管理体制の整備や健康診断の実施等、労働者の健康管理に係る措置の徹底が重要である。
今回は、過重労働による健康障害の防止措置について触れていくこととする。
2 長時間労働に基づく健康障害
くも膜下出血などの「脳血管疾患」や、心筋梗塞などの「心臓疾患」は、過重な仕事が原因で発症する場合があり、それに基づく死亡は「過労死」とも呼ばれる。
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