〈エピソードでわかる〉
M&A最前線
【第6回】
「介護業界のM&A」
-医療業M&Aにおける譲渡側・譲受側それぞれのメリット②-
株式会社日本M&Aセンター
医療介護支援部
永泉 耀
【第6回】は、数少ない成長産業ともいわれる介護業界のM&Aについて、ご紹介します。医療業界と比較するとビジネスとしての側面が強い介護業界の経営について特徴を整理しながら、譲渡側のメリット、譲受側のメリットとそれぞれの視点に焦点を置き、実例を挙げていきながら解説します。
2000年に施行された介護保険の総費用は当初3.6兆円でしたが、現在はすでに10兆円を超え、2025年には20兆円規模になるといわれています。国内の多くの業界の市場が縮小傾向にあるなかで、介護業界は数少ない成長産業でもあります。
医療業界に較べてその参入障壁が低いこともあり、多くの業種からの参入が相次ぎました。大手企業は、新規分野の開拓、遊休地の有効利用などがあります。また建設業や不動産会社も、建築や公共事業の減少に伴い新たな収益源の確保のために、成長分野の介護事業に参入しているケースが多くあります。もちろん医療法人も、地域で一貫したサービスを提供するために介護老人保健施設やグループホーム、通所リハビリテーションを中心に介護事業に参入しています。この他にも、地元中小企業や地主による新規事業進出や大手介護事業者から独立した介護事業者が増加し、その競争も激化しています。
しかし一方で、近年は介護事業に参入した企業や法人も本業への回帰、あるいは海外志向や経営不振などから、介護事業から撤退する動きも出てきています。日本M&Aセンターにもこのような理由から譲渡を希望する企業や法人からの相談が増えています。逆に、介護事業を引き受けて地域シェアの拡大を狙いたいという企業や法人も多くあります。
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