〈エピソードでわかる〉
M&A最前線
【第8回】
「調剤薬局業界のM&A」
-会社譲渡により夢を叶える-
株式会社日本M&Aセンター
調剤薬局業界専門チーム 太田 昇真
提携統轄事業 戦略コンサルタント営業部 林本 和也
【第8回】は、現在、最もM&Aが活発な業界の1つである調剤薬局業界について、M&Aにて会社の譲渡により夢を叶えられた売り手社長の事例を、調剤薬局業界の動向に触れながら紹介します。
【調剤薬局業界の動向】
そもそも薬局とは、医師が発行した「処方せん」を基に、薬剤師が薬の調剤・情報提供・指導を行う場所をいいます。通常の薬局やドラッグストアでは取り扱っていない煎じ薬や漢方薬を豊富に置いている「漢方薬局」や、処方せん無しで購入できる医療用医薬品を販売する「零売薬局」なども存在しますが、薬局の多くは保険調剤に対応している調剤薬局です。
2021年に公表された厚生労働省の最新データによると、全国の薬局数は約6万店(コンビニエンスストアは約5.7万店)と、まだまだ小規模店舗が乱立している状態にあります。大手調剤薬局上位10社の売上を合計しても市場全体の約2割に過ぎないことからも、市場の大半が個人薬局で構成され、マーケットリーダーと呼べる企業のいない低寡占市場であることが伺えます。
また、近年の新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす影響は大きく、長期の受診控えによる処方せん枚数の減少、従業員の感染リスク対策、オンライン服薬指導の普及と医薬品受け取りニーズの多様化など、薬局経営者は多くの課題を抱えています。
加えて、急速に進む少子高齢化に伴って医療・介護など社会保障制度の見直しが進められ、政府による医療費の抑制は年々強化されています。
このような厳しい環境のなか存続を図るため、また、会社成長を果たすため、M&Aを積極的に進めてきた企業、薬局経営者が多くいらっしゃいます。
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