〔検証〕
適時開示からみた企業実態
【事例82】
株式会社ODKソリューションズ
「『スタンダード市場』の選択申請及び『プライム市場』上場維持基準(売買代金基準)の適合状況について」
(2023.3.29)
公認会計士/事業創造大学院大学教授
鈴木 広樹
1 今回の適時開示
今回取り上げる開示は、株式会社ODKソリューションズ(以下「ODKソリューションズ」という)が2023年3月29日に開示した「『スタンダード市場』の選択申請及び『プライム市場』上場維持基準(売買代金基準)の適合状況について」である。
本連載【事例69】で取り上げたエバラ食品工業株式会社の開示「新市場区分における『スタンダード市場』の選択申請に関するお知らせ」は、プライム市場の上場維持基準に適合しているにもかかわらず、あえてスタンダード市場を選択したという内容だった。
今回の開示は、タイトルの「『スタンダード市場』の選択申請」は同じだが、内容はまったく異なる。プライム市場の上場維持基準に適合していなかったため、「経過措置」の適用を受けてプライム市場に上場していたのだが、やはりスタンダード市場へ移ることにしたという内容である。
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