国際課税レポート
【第7回】
「国連『国際租税協力枠組条約』とは何か」
税理士 岡 直樹
(公財)東京財団政策研究所主任研究員
2024年8月、国連・国際租税協力枠組条約(以下「枠組条約」)起草委員会は、枠組条約の骨子(Terms of Reference)案を賛成110、反対8で採択した。ナイジェリアをはじめとするアフリカ諸国のイニシアチブで議論されてきたものだ。日本は、反対票を投じている。(※1)。
(※1) 反対はオーストラリア、カナダ、イスラエル、日本、ニュージーランド、韓国、英国、米国の8ヶ国。賛成した主な国には中国、ブラジル、インド、インドネシア、メキシコ、マレーシア、南アフリカ、ロシア等が含まれる。なお、棄権した主な国は、フランス、ドイツ、イタリア、シンガポール、アラブ首長国連邦など。
今後、毎年3回以上政府間交渉を行い、枠組条約と、規範形成の対象となる具体的な事項についての2つの議定書を策定し、2027年の国連総会に提出することが予定されている。
本稿では、今後、2024年12月に開催される第79回国連総会で採択される見込みとなった「枠組条約」及び「議定書」の骨子案について簡単に紹介するとともに、OECDとは別にこうした議論が登場した背景、そして国際的な租税ポリシー形成に与える影響について考えてみたい。
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