《速報解説》
「金融商品会計に関する実務指針」及び
「金融商品会計に関するQ&A」が改正
~ヘッジ会計に関する2つの論点の取扱いを明記~
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
平成27年4月14日(ホームページ掲載日は4月16日)、日本公認会計士協会は、次の実務指針等の改正について公表した。
これにより、平成27年2月6日付で意見募集されていた公開草案が確定することになる。
① 「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号)の改正
② 「金融商品会計に関するQ&A」の改正
これは、企業会計基準委員会からの依頼によるものであり、ヘッジ会計の限定的見直しを行うものである。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 主な改正内容
1 異なる商品間でのヘッジ
次の取扱いは、「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号)及び「金融商品会計に関する実務指針」上、明確である。
「異なる商品間でのヘッジ」が認められるか否かに関して、他に適当なヘッジ手段がない場合には、事前の有効性の予測を前提として、ヘッジ対象と異なる類型のデリバティブ取引をヘッジ手段とすることができること。
これを周知するために、「金融商品会計に関する実務指針」143項に一文を追加するとともに、結論の背景(314-2項)を記載する改正を行っている。
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