〈経理部が知っておきたい〉
炭素と会計の基礎知識
【第1回】
「“脱炭素”の流れ・・・中小企業にも関係があるの?」
公認会計士 石王丸 香菜子
● ● ● はじめに ● ● ●
「脱炭素」「カーボンニュートラル」「GX」「気候変動」・・・昨今、こうしたキーワードを日常的に見かけるようになりました。書店に寄れば関連書籍がズラリと並び、ウェブでこれらのキーワードを検索すれば途方もない数のサイトが候補に挙がります。
書籍やウェブサイトに目を通したものの、専門用語やアルファベットの渦に飲み込まれて、途中で挫折・・・、という経験がある方もいるかもしれませんね。
“脱炭素”に向けた動きは世界規模で加速しています。
大規模なグローバル企業は脱炭素経営を本格化させており、気候変動に関連した情報開示にも積極的です。一方、中小規模の企業、なかでも経理部のような間接部門では、日々の業務で脱炭素を強く意識することは少ないでしょう。しかし、さまざまな理由から、経理部でも脱炭素重視の時流と無関係ではいられない状況になりつつあります。
本連載は、経理部の方を主な対象に、脱炭素に関連する知識などを基礎から無理なく身に付けていただくことを目指します。
それでは、さっそくPNパッケージ社の経理部をのぞいてみましょう。
* * *
〔PNパッケージ社の登場人物〕
PNパッケージ社は、パッケージや包装資材を専門に扱う中堅企業です。
PNパッケージ社の経理部に、見慣れない書類が回ってきました。
〈クロサワ部長〉
取引先のジャーナル食品社からの書類だ。
・・・「サプライチェーン排出量に関する調査票」?
・・・支払いや入金には関係なさそうだな。
お~い、シラトリくん! これ、どこの部署宛てだろう?
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。
通常、Profession Journalの記事閲覧はプレミアム会員専用のサービスですので、プレミアム会員でのご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。