「契約」とは、法的な強制力のある権利及び義務を生じさせる複数の当事者間における取決めをいう(収益認識会計基準(案)4項)。
「契約変更」とは、契約の当事者が承認した契約の範囲又は価格(あるいはその両方)の変更をいう(収益認識会計基準(案)25項)。
以下に述べるように、収益認識会計基準(案)は、契約変更について、所定の要件に基づき複数の処理を定め、①独立した契約として処理する場合に加え、②独立した契約として処理しない場合には、既存の契約を解約して新しい契約を締結したものと仮定して処理する又は既存の契約の一部であると仮定して処理することを規定している(「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針(案)」という)145項)。

収益認識に関する会計処理を行うに際して、①個々の契約を単位とするのか、②関連する契約がある場合には複数の契約を結合すべきなのかについては、次のように議論が行われている(第349回企業会計基準委員会(2016年 11月 18日)の審議事項(4)-2、10項、11項、15項)。

前回、「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)における収益認識のためのステップとして、次の5つがあることを解説した。
今回は、ステップ1の「顧客との契約を識別する」のうち「契約の識別」を解説する。

「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)は、会計処理を行うに際して、「基本となる原則」を規定している。
今回は、この「基本となる原則」について解説する。

本シリーズでは、平成29年7月20日から意見募集が開始された「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針(案)」という)についての解説を行う。
収益認識会計基準(案)は、わが国における収益認識に関する包括的な会計基準の開発として公表されたものである。意見募集は平成29年10月20日までである。

工事進行基準による会計処理を適正に行うためには、3要素(工事収益総額、工事原価総額、決算日における工事進捗度)のうち工事原価総額を信頼性をもって見積もる必要があり、それが故意又は過失によりなされない場合、会計不正が生じる。具体的には、売上の過大計上であり、工事損失引当金の過少計上又は未計上である。
ではなぜ、そのような会計不正が日本を代表する企業で起こったのか、また、発生を防止することができなかったのか。

東芝が公表した第三者委員会調査報告書(以下「報告書」)では、工事原価総額を過少に見積もることによって、
(1) 売上の過大計上
(2) 工事損失引当金の過少計上又は未計上
が発生すると述べられており、19の不正事例を指摘している。

東芝は2003年に委員会等設置会社に移行し、企業統治改革の先駆者としてこれまで国内外から高く評価されてきた。にもかかわらず順守できなかった「工事契約会計」とはいったいどのような会計制度なのか、また日本を代表する企業がその会計制度を使ってどのように会計不正を行ったかを明らかにしたい。

今回は、工事完成基準と工事進行基準の会計処理について解説する。
工事完成基準と工事進行基準の会計処理は以下の6つのSTEPで検討することになる。

当社は、総合建設会社(ゼネコン)です。×1年3月期において、請負金額1,000百万円、原価予算900百万円、×3年3月末引渡し予定でマンション建築工事を受注しました。
×2年3月期に原価予算を精査したところ、建築資材の高騰などの影響により、工事原価総額が1,100百万円かかる見込みとなりました。
受注した工事が赤字見込みとなった場合、必要となる会計処理を教えてください。

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