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わが国では、法人税法上、特定の状況における一般的「租税回避」否認規定として、〈1〉同族会社の行為計算否認規定(法人税法132条)、〈2〉組織再編成の行為計算否認規定(法人税法132条の2)、〈3〉連結法人の行為計算否認規定(法人税法132条の3)、及び〈4〉外国法人の恒久的施設帰属所得の行為計算否認規定(法人税法147条の2)が設けられているが、近年、〈1〉及び〈2〉に関し、複数の事案が裁判所で争われており、そこでは、各条文共通の「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」(いわゆる不当性要件)の文言の解釈が問題とされている。以下では、不当性要件が争われた最近の重要判例について見ていく。

法人税基本通達2-1-1の15は、法人が請け負った建設工事等に係る工事代金につき、資材の値上がり等に応じて一定の値増金を収入することが契約で定められている場合において、同通達2-1-1の11の取扱いを適用しないときの取扱いを定めている。

令和2年度税制改正で創設されたグループ通算制度は、令和4年4月1日以後に開始する事業年度から適用することとされており、適用開始まで1年余りとなった。現在連結納税制度を適用しているグループにおいては自動的にグループ通算制度へ移行することができることから、大方の連結納税制度適用グループにおいてはグループ通算制度へそのまま移行するものと見られる。

当社は日本国外で投資運用業を営む非上場企業であり、この度日本への進出を検討しています。進出の際は、ファンドマネージャーを役員として送り込み、日本の国際金融ハブ機能獲得に微力ながら貢献したいと考えています。
ところで、日本における業績連動給与は上場企業しか適用できないのは知っています。日本は役員にインセンティブを与える文化が諸外国より遅れているようで、当社はこの点を日本進出の障害と認識しているため、最新の情報を教えてください。

分割法人が非適格分割型分割により、分割承継法人にその有する資産・負債の移転をしたときは、分割時の時価による譲渡をしたものとされるため、分割承継法人の移転資産等の取得価額は、分割時の時価となります(法法62)。

国(控訴人)側は、「(本件組織再編に係る)本件一連の行為が一体として税負担減少結果を生じさせたものとして(法人税法132条1項にいう)『その法人の行為又は計算』に当たり(主位的主張)、少なくとも本件一連の行為のうち本件設立を除く各行為が『その法人の行為又は計算』に当たる(予備的主張1)」と主張したのに対し、東京高裁は、「本件各事業年度におけるXの法人税につき、これを容認した場合には法人税の負担を減少させる結果となる『その法人の行為又は計算』は、本件借入れであると認められる」から、「本件借入れを除けば、これを容認したとしても、本件各事業年度における被控訴人の法人税の負担を減少させる結果となるとは認められない」と判示し、「本件借入れ以外の控訴人主張に係る各行為は、本件各更正処分の適法性を検討するに当たり、法人税法132条1項に基づく同族会社等の行為計算の否認の対象となる『その法人の行為又は計算』に当たるとはいえない」として、国側の主張を排斥した。

事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第27回】「親族外承継における分割型分割の活用」

筆者:太陽グラントソントン税理士法人 事業承継対策研究会

私は、汎用部品の製造業を営むS社の社長Yです。当社は創業オーナーで会長のM氏が株式の全てを保有しています。M氏には息子がいますが、当社の経営には関与しておらず、M氏も息子に事業を承継する意思がないことから、1年後を目途に非同族の私YがM氏から株式を承継する方向で事業承継計画を検討しています。
M氏は、事業承継にあたってS社株式の売却による多額の収入を得ることは望んでいません。一方で、S社の保有資産のうち、M氏が社宅として使用している土地・建物、社用車、安定収入が見込める賃貸アパートの承継を望んでおり、S社からこれらの資産を分離して、M氏が新たに設立するL社に保有させたいと考えています。

国税庁は、売上割戻しについて、変動対価の要因となるその他の事実の範囲に含まれ、いわば収益認識会計基準を適用して売上割戻しの金額を販売事業年度において適切に見積もって計上した場合にはこれを認める(引渡し等事業年度の引渡し時の価額等の算定に反映する)こととしている。つまり、収益認識会計基準において、売上割戻しは、変動対価として、売上時にこれを見積もって売上高(収益)から控除することとされており、税法上も合理的と認められる範囲でその処理を認めることとされている(法法22の2④⑤、法令18の2①~③、法基通2-1-1の11)というのである。
それでは、売上割戻しについて、上記法人税基本通達2-1-1の11の取扱いを適用しない場合にはどうなるか。

私は、都内の外資系製薬メーカーである合同会社Aで財務及び経理を担当するマネージャーです。日本の医薬品市場は、今後予想される人口減少により先行きは不透明なところがありますが、幸いなことにA社は治療効果が良好な新薬をいくつか抱えているため、業績は好調であるといえます。
ところでA社は、30年ほど前から日本に拠点を置いて事業展開を行っており、その間にいくつかの子会社を設立して企業グループを形成しております。A社の親会社B社はフランス法人ですが、全世界的なグループ事業最適化の一環で、数年前にA社が中心となって日本事業の再構築を行っております。当該事業再構築の主眼は、日本国内に研究開発の拠点を新設することで、その資金を賄うため、A社は親会社B社から借入れを行っております。これは親会社の高い信用力に基づきB社が欧州において低利で資金調達し、その資金をA社に付け替えるというもので、財務上の合理性は十分あると自負しております。

本件の争点は、本件各更正処分の適法性であり、具体的には①法人税法132条1項にいう「その法人の行為又は計算で、これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の該当性、及び②Xの本件事業年度における所得金額及び納付すべき法人税額である。ただし、本件では、第一審及びその控訴審ともに、①の争点における該当性が認められなかったため、②については、いずれの判決においても検討されていない。

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