読者の皆様は、税務訴訟における「事件名」を見られたことがあるだろうか。
税務訴訟の多くは、裁判所に更正処分等の取消しを求めるものであるが、例えば、法人税の更正処分を争う税務訴訟であれば、「法人税更正処分等取消請求事件」という名称(事件名)が付けられている。
今回は、この事件名における「更正処分等」の詳細、すなわち、税務当局が強制的に納税者の税額を確定しようとすることの意義について、改めて確認してみたい。

前回は税務調査の意味を検討したが、今回は、税務調査終了時の調査結果説明時に税務当局から持ち掛けられることがある「修正申告」の意味合いを考えてみたい。
修正申告とは、端的には、一度税務申告書を提出し又は更正処分を受けて税額等が確定した納税者が同一の年度について税額が増加する若しくは還付金又は損失の額が減少する税務申告書を提出する行為である(国税通則法第19条)。

「税務調査」は、国税通則法においては「調査」という文言で表示されており、法的には「質問検査権の行使」と説明される。
この質問検査権は、納税者に受忍義務があり、正当な理由がなく応じなければ罰則等がある(国税通則法第128条)という意味では、実質的な強制力のあるものである。ただし、刑事事件における逮捕や捜索・差押とは異なり、納税者の同意なく調査資料等を取得することはできず、本当の意味での強制力が伴うものではない点に特徴がある。

本誌読者の皆様は、「国税通則法」という法律名を耳にすると、どのようなイメージを持たれるであろうか。
税理士試験の受験にあたっては、各試験科目に共通して国税通則法が出題範囲に含まれてはいるものの、実際のところ、実務で活躍されている税理士である読者の中にも、国税通則法を苦手とされている方が一定程度いらっしゃるのではないだろうか。

私は以前から海外に財産を分散して保有しています。国外財産調書の提出義務があるといっても、海外の財産まで調べることは難しいと思うので、適当に対応しておこうと思いますが、いかがでしょうか。

B社は、A社のX社からの借入金につき連帯保証をし、これに伴い、B社がC社との継続的取引に基づいて取得する売掛代金債権(将来の債権を含む)について、X社のために債権譲渡担保を設定して、C社に対し、確定日付のある書面で設定通知をした。その後B社が手形不渡りを出したため、X社はC社に対し債権譲渡担保の実行通知をした。他方、Y(国)も、B社への滞納処分として、B社のC社に対する売掛債権を差し押さえた。C社が債権者不確知により供託したため、X社は、Y・A社を相手に供託金還付請求権を有することの確認を求める訴訟を提起し、最終的にこれは認容された。

原告は、自身の叔母である被相続人の死亡により開始した相続に係る相続税の期限内申告書を平成25年8月14日に提出した。その後、原告と他の相続人は、平成26年12月22日、杉並税務署長に対し、相続開始時における被相続人の財産に約2,160万円を加算すること等を内容とする修正申告をした。
この修正申告に対し、原告は、杉並税務署長から、原告が被相続人名義の各口座から引き出し、その一部を被相続人の入院費等に充てた残額である約2,160万円のうち、申告に計上された70万円を超える部分である約2,090万円が申告漏れとなったことについて、相続税の過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分を受けた。

本件は、宣伝、広告の企画、制作等及び飲食店の企画、経営等を目的とする法人である審査請求人(以下「請求人」という)が、原処分庁所属の職員の調査を受け、交際費勘定等に計上した費用は損金の額に算入されないなどとして法人税等の修正申告書を提出したところ、原処分庁が、当該費用については、請求人の代表取締役の個人的な飲食等の費用を損金の額に算入したという隠ぺい又は仮装の事実があったなどとして法人税等に係る重加算税の賦課決定処分をしたのに対し、請求人が、隠ぺい又は仮装の事実はないとして、原処分の一部の取消しを求めた事案である。

本件は、所有する不動産に係る賃料収入を得ていた原告が、西大寺税務署長から、平成27年3月6日、平成19年から平成25年分までの所得税についての更正処分及びこれらの所得税に係る重加算税の賦課決定処分を受けたことから、西大寺税務署長が所属する被告に対し、①平成19年から平成22年分までの所得税の各更正処分について、原告に「偽りその他不正の行為」(平成27年改正前の国税通則法70条4項)はなく、更正処分の除斥期間である3年を経過してされたものであり、違法であるとして、②平成19年から平成22年分までの所得税に係る重加算税の各賦課決定処分について、違法な更正処分を前提とし、かつ、重加算税の賦課要件(国税通則法68条1項)である「隠蔽又は仮装」の事実がないのにされた違法なものであるとして、③平成23年から平成25年分までの所得税に係る重加算税の各賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分について、「隠蔽又は仮装」の事実がないのにされた違法なものであるとして、それぞれ、その取消しを求める事案である。

X社は、青色申告書による申告の承認を受けていた。X社は、ある事業年度につき、所得を106万円として法人税の確定申告をした。Y税務署長は、X社からその代表者への借地権の贈与があったなどと認め、所得は242万円であるとして更正処分を行った(第1次更正処分)。なお、更正通知書の更正の理由の欄には、「寄附金127万円」とあるのみだった。

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