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「田村上席、ちょっと・・・」
渕崎統括官が田村上席を呼ぶ。
田村上席は、自分の机で、納税者から預かった請求書をチェックしている。
「はい、すぐに行きます」
田村上席は、途中まで見ていた請求書の束を机に置いて、渕崎統括官の席に向かった。

今回から3回にわたって、従業員による不正について、横領事件を中心に見ていきたい。
本連載【第1回】で引用した事例が2例とも従業員による横領であったように、税務調査をきっかけにして、経営者・顧問税理士・会計監査人が気付かなかった従業員不正が発覚することは少なくない。
また、犯人とされた従業員は、概してまじめで、休みも少なく、業務に精通しており、周囲からの信頼が厚い場合が多い。
彼らは、どのようにして不正への道に足を踏み入れ、いかに巧妙な隠蔽工作をし、にもかかわらず、国税調査官が発見できたのはなぜか。

「そうか・・・」
田村上席調査官は、両手を頭の後ろに当て、椅子の背にもたれながら、山口調査官の話を聞いている。
「納税者は、重加算税について不満があるのかな?」
田村上席調査官は、山口調査官に尋ねる。
「交際費も棚卸資産も、納税者の誤りであることは明らかなので・・・」
山口調査官が納税者の申告書を見ながら言う。
「ところで、重加算税については、理由附記は大丈夫なのか?」

ここまで2回にわたり、経営者による典型的な脱税・裏金作りスキームとして、売上の一部を除外する事例と、架空(水増し)人件費の計上する事例を、これらの手口と税務調査により発覚するプロセスを中心に見てきた。ここでは、こうした経営者・組織トップが主導する不正について、
1 従業員である管理部門の社員が経営者の不正を発見した場合
2 税理士・公認会計士のような外部の職業会計人が、顧問先の不正を発見する手法
3 内部監査部門が業務監査を通じて、経営者(子会社経営者を含む)の不正を発見する手法
の3つのパターンで、税務調査により不正が発覚する前に、こうした行為を止めさせるためにはどうすべきかを検討したい。

「そうか・・・修正申告をしないのか・・・」
田村上席調査官は、隣に座っている山口調査官の話を聞きながら、腕を組む。
「非違事項は、交際費と棚卸資産だけなんですが・・・」
山口調査官は困った顔をしている。
山口調査官は、先週から3日間、太田工業の実地調査をした後、「調査結果の内容の説明等」を納税者に行ったのである。

架空の人件費の計上による裏金作り/所得隠しは、かつては一般的な脱税手法であったが、近年は、税務調査において露見する可能性が高いということが経営者に浸透したためか、報道される件数は減っている。
しかし、昨年夏、パチンコ業界大手のガイア社が、グループ全体で40億円の所得隠しがあり給与の水増しが行われていたという報道があり、業種・業態によっては、こうした裏金作り/所得隠しスキームは健在であることが裏づけられた。

Q 父の2回目の命日に、母と私と兄と姉の4人は、協議によりその遺産分割を完了しました。法定申告期限までに相続税の申告書は提出済みですが、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の減額特例を適用したところで申告し直したいと思います。更正の請求は、いつまでにすればよいのでしょうか。

次の行為をした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処するとされている。
ただし、②については情状により刑を免除することができることとされている。
① 国外財産調書に偽りの記載をして提出したとき(送金等法10①)
② 正当な理由なく国外財産調書を提出期限までに提出しないとき(同10②)
③ 職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき(同改正附則(平成24年3月31日)59、同法7)
④ 物件に提示又は提出の要求に対し、正当な理由なくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件を提示し、若しくは提出したとき(同法7)

2-6 修正申告等があった場合の加算税の計算方法
調査により修正申告等(更正・決定を含む)が行われた場合の「加算税の計算の基礎となる所得税額又は相続税額」の計算方法は、次のとおりである(送金等法6①②)。

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