固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第57回】「建物等の取得目的が当初から建物を取り壊して借地権を利用する目的であることが認められるから建物の取壊し費用は必要経費ではなく借地権の取得費に算入されるべきものとされた事例」
個人が所有する賃貸用建物を取り壊して借家人を立ち退かせたい場合により生ずる費用の税務上の取扱いについては、所得税法上、以下の3つの取扱いが定められている。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第73回】「同族会社への無利息貸付」
私は、以前経営していた会社をM&Aにより他社に売却して40億円(所得税支払い後)の現預金を保有しています。まだ50代なので仕事は続けたいので、不動産賃貸業を始めようと考えています。
そこで、資本金100万円の会社を設立し、その会社に40億円を貸し付け、会社がその資金をもって賃貸不動産を購入することを考えています。
理由としては、貸付金であれば、法人で余剰資金が出た際に、随時、私が返済を受けることができるので、配当や給与として受け取るよりも、私個人の税効率が良いと考えたためです。そして、顧問税理士からは、オーナーから法人への貸付は無利息であっても税務上のリスクはない旨のコメントを得ています。
このまま進めて問題ないでしょうか。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q102】「公社債に投資する投資信託の分類」
私(居住者たる個人)は、公社債に投資をする公募の投資信託をNISA口座で購入しました。税務上、公社債投資信託に該当するとNISA口座では保有できないと聞きましたが、主要な投資資産が公社債である投資信託であってもNISA口座で保有することができるのでしょうか。
令和7年分 確定申告実務の留意点 【第3回】「特に注意したい事項Q&A-特定親族特別控除の創設に伴う申告書への影響等-」
本連載の最終回は、令和7年度税制改正事項に関連するものの他、確定申告において注意が必要と考えられるもので、過去に取り上げていない5項目をQ&A形式でまとめることとする。
なお、本稿では、特に指定のない限り令和7年分の確定申告を前提として解説を行う。
令和7年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「給与所得控除の見直し等が確定申告実務に及ぼす影響」
前回(第1回)に引き続き、令和7年度の税制改正事項が確定申告実務に及ぼす影響について解説する。本稿(第2回)は、「給与所得控除の見直し」と「同一生計配偶者や扶養親族等の所得要件の見直し」の影響について取り上げる。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q101】「外国親会社に株式を売り渡した場合の課税関係」
私(居住者たる個人)は、外資系企業に勤務しています。インセンティブ報酬として交付された外国親会社の株式を保有していますが、この株式は上場されていないため、外国親会社に売り渡すことになりました。この場合、譲渡所得として確定申告すればよいでしょうか。なお、この売り渡しに係る代金は、外国親会社から直接受領します。
令和7年分 確定申告実務の留意点 【第1回】「令和7年分の申告に適用される改正事項」~基礎控除の見直し及び特定親族特別控除の創設~
令和7年度税制改正では、物価上昇局面における税負担の調整の観点から、基礎控除及び給与所得控除の見直しが行われ、長く続いたいわゆる「年収103万円の壁」が引き上げられた。また、就業調整対策の観点から、大学生年代の子等を持つ所得者本人に係る新たな所得控除として特定親族特別控除が創設された。これらに加え、同一生計配偶者や扶養親族等の所得要件の引上げも行われている。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q100】「不動産セキュリティトークンからの配当金」
私(居住者たる個人)は、不動産に投資するセキュリティトークン(デジタル証券)を保有しています。償還期限までの間に年に2回の配当が支払われることが予定されていますが、この配当は確定申告が必要でしょうか。
なお、この不動産セキュリティトークンは、税務上、特定受益証券発行信託に係る受益権に該当し、証券会社の一般口座で保管しています。
〈令和7年分〉おさえておきたい年末調整のポイント 【第4回】「通勤手当の非課税限度額の引上げ」~令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当に適用~
令和7年11月19日に所得税法施行令の一部を改正する政令が公布され、自動車等の交通用具を使用している給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額が引き上げられた(所令20の2二)。本改正は、令和7年11月20日に施行され、令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用される(令和7年改正令附則)。
改正前の非課税限度額を適用して源泉徴収が行われている役員及び従業員について、改正後の非課税限度額を適用することにより過納となる税額が生じる場合には、令和7年分の年末調整において精算することになる。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例152(所得税)】 「買手が耐震工事をしなかったため「空き家に係る3,000万円の特別控除」の適用が受けられなくなってしまった事例」
令和Y年分の所得税につき、依頼者の実母の相続により取得した被相続人の居住用家屋とその敷地の譲渡につき、「被相続人の居住用財産(空き家)を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」(以下単に「空き家に係る3,000万円の特別控除」という。)の適用を受けるべく相談を受けたが、当初相談を受けた際に、家屋の耐震工事が必要である旨の説明をしなかったため、買手が決まった後に売買契約書に買手の責任で期限までに耐震工事を行うよう特約条項を織り込んだが、結果としてこれが履行されず、上記特別控除が受けられなくなってしまった。そして、買手が見つかる前に耐震工事が必要である旨の説明を受けていれば上記特別控除は受けられたとして、過大納付税額につき損害賠償請求を受けた。
