消費税の軽減税率を検証する
【第3回】
「付加価値税の世界標準」
税理士 金井 恵美子
Ⅰ 付加価値税の世界標準
公明党のホームページには、「軽減税率導入は世界の趨勢」と題したトピックがあり、ここでは、
EU主要国では、食料品や水道、新聞、国内旅客輸送などが軽減税率の対象に設定されています。軽減税率は欧州で実績のある制度であり、日本においても十分に実行可能なものです。
(※1) 公明等の山口那津男代表は平成26年12月4日、「現実に機能している8%が実務的にも1つの基準になる」と語り、対象品目を現在の8%に据え置くことも選択肢との考えを示した。
(1) 付加価値税第一世代
フランス、ドイツ、イギリス等の付加価値税は、その始まりから複数税率制度を採用している。ただし、それは、逆進性の緩和、あるいは低所得者のための施策というよりは、付加価値税の前身が取引高税であることに由来するところが大きい。
EUにおいては、付加価値税の基本的な枠組みは、1977年のEEC第6次指令によるのであり、この第6次指令を受けての1992年の指令、その後の2006年指令が付加価値税率を規定している。
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