〔検証〕
適時開示からみた企業実態
【事例56】
東宝株式会社
「業績予想の修正に関するお知らせ」
(2021.1.12)
公認会計士/事業創造大学院大学准教授
鈴木 広樹
1 今回の適時開示
今回取り上げる開示は、東宝株式会社(以下「東宝」という)が2021年1月12日に開示した「業績予想の修正に関するお知らせ」である。2021年2月期の業績予想を修正したのだが、売上と利益の予想値をともに増額させるという、増収増益の上方修正である。
同社は、2020年4月14日に「2020年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を開示した際、2021年2月期の業績予想については、「新型コロナウイルス感染症による影響を現時点で合理的に算定することが困難である」ため、開示せず、「開示が可能となった段階で、速やかに公表」するとしていた。
その後、2020年7月14日に業績予想を開示した後(「業績予想に関するお知らせ」を開示)、2020年10月13日にも業績予想の修正を行っていた(「業績予想の修正に関するお知らせ」を開示)。
その2020年10月13日の業績予想の修正も、増収増益の上方修正だったのだが、売上の修正は1.9%にとどまっていた。しかし、今回の2021年1月12日の業績予想の修正では、売上を12.7%も修正している。
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