〈エピソードでわかる〉
M&A最前線
【第5回】
「なぜ今、病院のM&Aが注目されるのか」
-医療業M&Aにおける譲渡側・譲受側それぞれのメリット①-
株式会社日本M&Aセンター
医療介護支援部
永泉 耀
【第5回】は、近年注目されている医療業界のM&Aについて、ご紹介します。
今日の医療業をとりまく経営環境を整理しながら、「なぜ今、病院のM&Aが注目されるのか」というテーマに基づき、譲渡側のメリット、譲受側のメリットとそれぞれの視点に焦点を置き、実例を挙げていきながら解説します。
個人経営の無床診療所から500床規模の地域の中核を担うような医療法人まで、日本M&Aセンターでは、多くの医療業のM&Aを支援してきました。医療業においてM&Aが近年より一層業界の「スタンダード」となってきているのではないでしょうか。
M&Aによる医療業の事業譲渡は、譲渡側、譲受側ともに明確なメリットがあります。まず、譲渡側の「後継者不在」により、第三者への事業承継を行うことで、地域医療、地域社会を支える「事業承継型」のM&A。また、年々厳しくなっていく病院をとりまく経営環境の中で、これまでと同じような単独事業で経営を行っていくことが大変困難な時代となってきています。その1つの打開策として、医療と経営を分離することで解決する「医経営分離型」のM&A。
一方、譲受側では、業界での事業拡大や新規参入において、M&Aを用いて既存の経営基盤を活かすことでリスクヘッジし、より有利な状態で、厳しい市場状況に立ち向かっていくM&Aも多く見受けられるようになりました。
1 後継者問題の解決✕独立開業の実現-譲渡法人P診療所✕譲受者Q医師の場合
譲渡法人の理事長である自分は高齢でいつまで事業を続けられるかわからず、かといって適当な後継者もいない。診療所理事長の多くが抱えている問題です。本事例では、「独立したい」という想いを持った買い手側の医師とのマッチングが大きなポイントになりました。
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