〈エピソードでわかる〉
M&A最前線
【第7回】
「土木工事業のM&A」
-M&A検討段階で売り手社長が大病に-
株式会社日本M&Aセンター
提携統括事業部 東日本会計部 シニアチーフ
中小企業診断士
豊田 元幹
【第7回】は、M&A検討段階で売り手企業の社長が大病を患われた土木工事業のM&A事例を紹介します。
【売り手企業データ】
業種:土木工事業
売上高:10億円以下
エリア:関東圏
従業員数:50名以下
有利子負債:約1億円(連帯保証:社長)
家族構成:社長、奥様(対象会社の事務全般を担当)、ご子息はなし
年齢:65歳(社長)、55歳(奥様)
事業承継理由:社長の体調不良、後継者不在
※情報管理の観点から、一部内容を変更しております。
1 売り手社長が大病を患いM&Aを決断
売り手企業の社長との初回面談では、簡易企業評価と事業内容のヒアリング、M&A譲渡先の要望、希望株価等をお伺いしました。その際には社長から「良い相手が出てくればM&Aによる譲渡をするが、譲渡前提ではない」と伝えられていました。
それから1ヶ月の間、主に社長の奥様とメールを中心に決算関連資料等のやりとりをさせていただき、譲受企業に当該企業を紹介する資料である企業概要書作成と企業評価を行っていました。その後、内容確認のため社長ご夫妻の自宅を訪問したところ、社長はパジャマ姿でソファから立ち上がる様子もありません。社長は大病を患っていたのです。病名は「大動脈剥離」とのことでした。初回面談の2日後から2回目の前々日まで1ヶ月間入院をされていたのです。
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