〈エピソードでわかる〉
M&A最前線
【第10回】
(最終回)
「経営難に陥った企業におけるM&A(後編)」
-コロナ禍も重なり経営者は自力再生からスポンサー探索を決断-
株式会社日本M&Aセンター
コーポレートアドバイザー統括部 ゼネラルマネージャー
経営支援室 副室長
公認会計士 長坂 晃義
前回の前編では、ある企業の株式譲渡を前提とした譲受企業となるお相手探しのスタートから、資金繰りの悪化に伴う方針転換として、抜本再生のためのスポンサー探しへと変更した経緯を紹介しました。
今回の後編では、スポンサー型私的整理の実務上の論点を、流れに沿って振り返ってみたいと思います。
【対象企業データ】
業種:関東地方の建設業
売上高:ピーク時は10億円超
金融機関等からの借入額:3.5億円うち親族からの借入1億円
債務超過額:2億円
経営者の年齢:70歳超(2代目経営者)
【譲受企業データ】
業種:関西地方の建設業(厳密には隣接業種)
売上規模:数十億円前後
※情報管理の観点から、実際の事例とは一部内容を変更しております。
1 スポンサーからの条件提示
新たに仕切り直しスポンサー探索を開始したところ、意向表明の提出が可能な会社が新たに出てきました。対象会社とは広い意味では同業ですが、より上流の事業を営む関西地方に本社のある会社です。トップ面談、工場見学と進み、いざ意向表明を提出いただけるところまできましたが、まだこれからが本番です。資金繰りも厳しくなってきている以上待ったなしの状態でした。
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