〔今こそ確認したい〕
サステナビリティ及び気候関連開示の現状
【第1回】
「開示の現状と参考となる公表情報」
史彩監査法人 パートナー
公認会計士 西田 友洋
【はじめに】
昨今、非財務情報(サステナビリティ、気候関連等)の開示を重視する機関投資家が増えているため、世界的にサステナビリティ及び気候関連の開示が進んでいる。
また、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードの補充原則3-1③では、プライム市場の上場企業に対し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)又はそれと同等の国際的枠組みに基づく気候変動開示の質と量の充実を求めている。
「サステナビリティ関連の開示」とは、地球環境等への配慮や社会システムの変化を踏まえ、中長期に渡って良好な経済活動を維持し続けるにあたって、想定されるリスク及び企業の対応等を開示することをいう。
「気候関連の開示」とは、気候関連に関するリスク及び企業の対応等を開示することをいう。
このような中、2022年3月31日に国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)から、IFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報開示に関する全般的要求事項」(以下、「S1号」という)及びIFRS S2号「気候関連開示」の公開草案(以下、「S2号」という)が公表された。
また、日本でもS1号及びS2号の開示を検討するために、2022年7月1日に公益財団法人財務会計基準機構内に、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が設立されている。そのため、日本でもサステナビリティ及び気候関連の開示が今後求められることが想定される。
今、各社が行う対応としては、情報収集が重要であると考えられる。そこで、今回から3回にわたって、サステナビリティ及び気候関連開示の概要を解説する。
【第1回】 開示の現状と参考となる公表情報(本稿)
【第2回】 IFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報開示に関する全般的要求事項」[案]の概要
【第3回】 IFRS S2号「気候関連開示」[案]の概要
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